古澤頼子「眠れない夜に」
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3: ◆foQczOBlAI[saga]
2019/03/31(日) 23:47:35.16 ID:wwyKhzBr0

居ても立っても居られずスマホを手に取り連絡先を確認する。

そうは言ってもこんな時間だ。起きている人の方が少ないだろう。

あ、そういえば……。日中の彼女のことを思い出す。

池袋晶葉ちゃん、同じ事務所の同僚であり、私の大切な友人。

今日の彼女は上機嫌でありながらどこかそわそわした様子だった。理由を尋ねると「いいアイディアが浮かんだんだ!」と満面の笑みで言っていた。

それからレッスンが終わると一目散に帰ってしまった彼女、もしかしたらそのまま時間を忘れてロボ製作に勤しんでいるかもしれない。

薄い希望を抱きながら『今起きてる?』メッセージを送る。

いつも私は彼女のことを思い、口酸っぱく夜更かしはダメだと言ってきた。しかし、今日だけは夜更かししていて欲しいと願ってしまう。自分勝手だろうか。

またもや部屋を静寂が支配する。カチカチカチと時計の音が響く。

大体三周くらいしただろうか。不意に携帯が震える、急いで確認するとやっぱり晶葉ちゃんからだ。




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