1:名無しNIPPER
2019/04/28(日) 17:22:02.65 ID:aJXcI0VyO
銃を構えたその瞳に一瞬ドキッとしてしまう・・・なんて事はなく。それもそのはずで
海未「虎太郎くん。もう少しこう…脇を締めた方がブレずに照準を合わせやすいと思いますよ?」
虎太郎「うん」
海未「大丈夫ですか?」
虎太郎「うん」
私の初デートの相手は10才以上も年の離れた男の子でした。
虎太郎「お姉ちゃんの言う通りにしたら当たった!」
でも、その笑顔は卑怯です。
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2:名無しNIPPER
2019/04/28(日) 17:33:37.67 ID:aJXcI0VyO
その日は今年の最高気温を記録する程の暑さでした。
海未「はい、はい。そうですか」
「そうだよぉ。うぅ・・・でも、今日くらいいいかな?一日くらい…」
3:名無しNIPPER
2019/04/28(日) 17:41:42.56 ID:aJXcI0VyO
半ば強制的に電話を切った私は再び勉強机へ向かうのでした。
例年、この日は幼馴染達と縁日に行くのが恒例なのですが、私達は受験生なので勉強をしなくてはいけないのです。
ミーンミンミンミン。
4:名無しNIPPER
2019/04/28(日) 23:10:41.43 ID:aJXcI0VyO
そうしましょう。そうと決まれば先程まで重かった体も羽の様に軽く・・・なんてのは言い過ぎですが。我ながら身のこなしの軽い事。
「海未?どこかへ行くのかい?」
家を飛び出そうとしたその瞬間、後ろから声を掛けて来たのは私の祖母です。
5:名無しNIPPER
2019/04/28(日) 23:16:46.43 ID:aJXcI0VyO
生憎、私はそっちの方面には疎いと言うか同年代の女子よりもだいぶ遅れているのは自覚しています。
「まあ、いいさ。確かに勉強は大事だからね。頑張って来るんだよ」
海未「はい・・・」
6:名無しNIPPER
2019/04/29(月) 18:22:33.58 ID:fC2axOtH0
ミーンミンミンミン。
結局、縁日に行く相手も居ないので図書館に向かっていると途中の道で見覚えのある男の子を見かけました。
海未「あら!?」
7:名無しNIPPER
2019/04/29(月) 22:32:15.76 ID:fC2axOtH0
だいたいにして、彼は私の事を覚えているのでしょうか?前に会ったのはだいぶ前ですし・・・彼にとっては大勢いた中の一人だったでしょうから。
海未「虎太郎くん。私の事を覚えていますか?」
虎太郎「うん」
8:名無しNIPPER
2019/04/29(月) 22:41:26.09 ID:fC2axOtH0
海未「私の名前は海未です。そう言えば自己紹介はしていませんでしたね」
虎太郎「海未お姉ちゃん」
海未お姉ちゃんと言われると少し照れると言うか・・・子供の頃から密かに弟や妹に憧れていたので意外な所で夢が叶った形です。
9:名無しNIPPER
2019/05/01(水) 22:12:48.90 ID:w9M4eNMM0
そんな事を思いながらふと虎太郎君の方を見ると右手に紙を数枚握りしめているのに気が付きました。
海未「虎太郎君?その右手に握りしめている物は一体・・・?」
虎太郎「これ〜」
10:名無しNIPPER
2019/05/01(水) 22:49:23.72 ID:w9M4eNMM0
それが分かった所で彼の家族とは連絡取れないのが現状には変わりありません。取り敢えず少しお喋りでもしながらここで待つ事にしましょう。もしかしたらここに戻って来るかもしれませんし。
海未「虎太郎君、にこ・・・にこお姉ちゃんは元気にしていますか?」
虎太郎「うん。元気」
11:名無しNIPPER
2019/05/01(水) 23:00:57.45 ID:w9M4eNMM0
海未「元気な事は良いことですね」
虎太郎「うん」
海未「虎太郎君は今年でいくつになったんですか?」
12:名無しNIPPER
2019/05/01(水) 23:16:00.70 ID:w9M4eNMM0
なんて困っていると
「あれ?海未ちゃんやん?」
聞き覚えのある声に呼び掛けられました。
13:名無しNIPPER
2019/05/21(火) 20:55:53.78 ID:whbP3cI20
私と虎太郎君が一緒に居る事がそんなに意外なのでしょうか?
希「にこっちは一緒じゃないの?」
海未「はい。どうやら迷子の様で」
14:名無しNIPPER
2019/05/21(火) 21:04:53.26 ID:whbP3cI20
虎太郎「喧嘩〜?」
あっ、しまった。虎太郎君の前だと言う事を忘れていました。と言うか虎太郎君の前で変な事を言う希が悪いと思うのですが。
希「ちゃうよ〜。お姉ちゃん達物凄い仲がええからちょっとふざけてただけ。急に大きな声出してゴメンな」
15:名無しNIPPER
2019/05/21(火) 21:14:55.25 ID:whbP3cI20
海未「けど・・・勝手に連れ出しても・・・もしかしたら探しに戻って来るかもしれないじゃないですか」
希「ん〜・・・留守電にメッセージでも送っておけばええやん。ここに戻って来るかも分からないんやし。虎太郎君も早くお祭り行きたいやろ?」
海未「それは・・・確かにそうかもしれませんが」
16:名無しNIPPER
2019/05/21(火) 22:08:43.76 ID:whbP3cI20
海未「何を変な事言ってるんですか!」
希「またそんな大声だして」
海未「うっ…」
17:名無しNIPPER
2019/05/23(木) 21:29:40.10 ID:Yx92WtLhO
お祭りに向かう途中虎太郎君とこんな会話をしました。
海未「虎太郎君は毎年お祭りに来ているんですか?」
虎太郎「うん。お姉ちゃんと」
18:名無しNIPPER
2019/05/23(木) 21:37:09.16 ID:Yx92WtLhO
海未「私もお祭りには毎年来ていましたよ。去年はμ'sの皆んなと・・・そう言えば去年はにこお姉ちゃんをお借りしちゃいましたね」
虎太郎「いいよ」
海未「ありがとうございます。毎年恒例だったんですよね。幼馴染の穂乃果とことりと。受験生ですからね。思えば出会ってから初めてかもしれません。二人と縁日来ないのは」
19:名無しNIPPER
2019/05/23(木) 21:58:07.32 ID:Yx92WtLhO
海未「ううん。寂しくなんてありませんよ」
虎太郎「本当?」
海未「うん。離れてたって心は繋がっていますから」
20:名無しNIPPER[sage]
2019/05/24(金) 14:39:18.88 ID:E6eNgqDP0
いい雰囲気
21:名無しNIPPER
2019/05/29(水) 21:34:38.78 ID:p+U6Svn90
幼い頃に迷子になった記憶があります。とても不安で怖くて母が見つけてくれた時安心して気が緩み泣いてしまったのです。今の私の気持ちはそれに近く彼に手を握り締められた時それを思い出しました。
海未「これじゃあ、どっちが迷子か分かりませんね。」
虎太郎「ん?」
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