261: ◆on5CJtpVEE[saga]
2019/06/21(金) 23:47:50.42 ID:ob1y39C80
  
 月曜日、事務所に行く足取りは重かった。 
  
  
 「……兄ちゃんとどんな顔して会ったらいいんだろ」 
  
  
 しょーじき、今はまともに話せる気がしない。 
  
 でもライブもあるし、レッスンをサボるわけにはいかないよね。 
  
  
 そんなことを考えながら事務所のドアを開けようとした時、中からはるるんと兄ちゃんの話し声が聞こえた。 
  
  
 「プロデューサーさん、昨日一緒にいた方って……」 
  
 「えっ、見てたのか?」 
  
 「す、すみません! お買い物してたら、お二人でカフェに入っていくのを見かけて……」 
  
 「あいつは……大学時代の同期だよ」 
  
 「そう、なんですか……」 
  
  
 あの綺麗な人、大学行ってた頃の知り合いなんだ。 
  
 じゃあ、真美よりも出会いは早いじゃん。 
  
 ……なーんだ。真美のほーが、後出しだったんだ。 
  
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