319: ◆on5CJtpVEE[saga]
2019/06/23(日) 00:12:27.17 ID:5i4lUinv0
  
 背中を押されて戻った、楽屋の近く。 
  
  
 「真美! どこに行ったんだ?!」 
320: ◆on5CJtpVEE[saga]
2019/06/23(日) 00:13:17.78 ID:5i4lUinv0
  
 「真美! なんで急に……!」 
  
  
 ちょっと怒りつつも、心配で仕方ないって感じの兄ちゃん。 
321: ◆on5CJtpVEE[saga]
2019/06/23(日) 00:13:43.82 ID:5i4lUinv0
  
 「さっきの携帯の着信、あの女の人、だよね」 
  
 「……!」 
  
322: ◆on5CJtpVEE[saga]
2019/06/23(日) 00:14:10.74 ID:5i4lUinv0
  
 その言葉は、ただの知り合いの一人とかじゃない、って証拠。 
  
 うん、知ってたんだ。 
  
323: ◆on5CJtpVEE[saga]
2019/06/23(日) 00:14:37.71 ID:5i4lUinv0
  
 「ね、兄ちゃん」 
  
  
 だから真美は、兄ちゃんが喋りやすいように、怯えた心を押し殺して言った。 
324: ◆on5CJtpVEE[saga]
2019/06/23(日) 00:15:17.10 ID:5i4lUinv0
  
 「一昨日、告白されたんだ」 
  
  
 真美の表情を見て、声を聞いて、兄ちゃんも少し落ち着いたみたい。 
325: ◆on5CJtpVEE[saga]
2019/06/23(日) 00:15:43.26 ID:5i4lUinv0
  
 「で、告白にはなんて答えたの?」 
  
 「断った」 
  
326: ◆on5CJtpVEE[saga]
2019/06/23(日) 00:16:13.61 ID:5i4lUinv0
  
 「バレてたらすぐに問いつめられると思ってた。そしたらちゃんと答えりゃいい、急に話しても不安がらせるだけだ、って」 
  
 「真美だって、少しずつだけどオトナになってるんだよ?」 
  
327: ◆on5CJtpVEE[saga]
2019/06/23(日) 00:16:41.98 ID:5i4lUinv0
  
 「ごめん、ちょっと嘘」 
  
  
 ホントは、オトナだから気を遣ってたんじゃない。 
328: ◆on5CJtpVEE[saga]
2019/06/23(日) 00:17:28.25 ID:5i4lUinv0
  
  
 「アナタは、待っていてくれますか――」 
  
  
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