無価値な男「僕は人から必要とされる人間になりたい」無価値な女「私もそう思う」
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11:名無しNIPPER[sage saga]
2019/06/18(火) 20:57:31.74 ID:kXabp11vO
「……なるほど、そういうことですか」

拒絶の意志を視線に込めると。
彼は事情を察したようで、苦笑した。
わかってくれたならば、臨戦態勢を解く。

「難儀な立場ですね」
「それはお互い様」
「しかし、僕の友人は報われないなぁ」

私が美人さんから頼まれたこと。
それは、このデートの付き添い。
そして私が付き添うことによって。
人数合わせで、彼を呼び出す口実が出来た。

イケメン君は美人さんのことが好き。
しかし、美人さんには既に好きな人が居た。
それでもイケメン君はデートに誘い続けた。
押しに弱い美人さんは、渋々それを承諾。
そして、それを利用して奇策に打って出た。

全ては、イケメン君の友人を呼ぶため。
美人さんの想い人を、呼び寄せるため。
そのために、私はこの場に居合わせている。

その思い人こそ、彼。付き添い君である。

つまり、美人さんは付き添い君が好きなのだ。
初めは、その理由がわからなかった。
印象に残らず、パッとしない男子。
彼の何処が良いのかと、そう思った。
しかし、接してみると、その良さがわかった。

無価値であっても、無害で、優しい良い人。

それこそが、付き添い君の、価値なのだ。


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