無価値な男「僕は人から必要とされる人間になりたい」無価値な女「私もそう思う」
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12:名無しNIPPER[sage saga]
2019/06/18(火) 20:59:23.33 ID:kXabp11vO
「私はもう二度と、有害にはなりたくない」

必要とされたい。
価値ある人間になりたい。
それは、切実な願いだ。

しかし、同じくらい、矜持を大切にしたい。

「それについては、僕も同意見です」
「だから、ごめんなさい」

だから、あなたとは付き合えない。
気が合うと、思った。
優しさに、救われた。
お互いに必要な関係になりたいと思えた。

しかし、その願望は、有害だ。

私の後ろの席に座る、美人さん。
こんな私を気にかけてくれる、良い人。
かけがえのない大切な友人の、想い人。

それを横取りすることは、悪だ。

「……とはいえ」

またそれか。
また話を逸らすつもりか。
先程は、それで救われた。
けれど、今回は話を逸らすつもりはない。
これは、逸らしてはいけない話題だ。

「そう睨まないで下さいよ」
「私を怒らせないで」
「怒らせるつもりなんてありません」
「あなたを……嫌いに、なりたくない」

懇願すると、彼は困ったように笑って。

「……もう、どうしようもないでしょう?」

その、諦めたような口調が、酷く気に障った。


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