無価値な男「僕は人から必要とされる人間になりたい」無価値な女「私もそう思う」
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13:名無しNIPPER[sage saga]
2019/06/18(火) 21:01:26.32 ID:kXabp11vO
「それは、どういう意味?」
「誰かにとっての有害にならないと、僕らの願いは生涯、叶わないという意味です」
「嫌だ」

なんだそれは。
話にならない。
それでは、本末転倒だ。

仮に、そうして私が彼と付き合っても。
美人さんと私は、敵対関係になる。
私はかけがえのない友人を失うのだ。

「人ごとだと思って、勝手なこと言わないで」
「でも、事実ですよね?」
「あなたって、最低。見損なった」

まるで、定型文のやり取りだ。
こうして、彼は私に嫌われた。
そんな流れが、出来上がった。

「さよなら……ありがとう」
「はい、どういたしまして。それでは、また」

まだデートの最中だけど、私は帰る。
こうして喧嘩別れするのが、最良だろう。
そのように、付き添い君が誘導してくれた。
仕方ないので、美人さんにはあとで謝ろう。

同じ人を好きになって、ごめんなさい、と。

そうして私は美人さんと敵対する。
せめて裏でコソコソせずに堂々と。
彼女にとっての有害となることで。
無価値な自分を、変えてみせよう。


【無価値の矜持】


FIN


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