“らしくない私たち” に 祝福と喝采を
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29:名無しNIPPER[saga]
2019/07/02(火) 00:21:37.28 ID:ndUIllUw0

───────────────────side:如月 千早

「──あの、それってちょっと違うと思います」

そう言うが早いか、腕の中で器用に体を回して私の方へと向き直る。ちょうど未来と正面から向き合う形になった。

「だって、私はそんなこと知らなかったですもん。知らなくったって、私は元気をもらえたんです!」

「えぇっと、その〜何て言うか、その……あぁ〜もう!頭がわーってなっちゃって上手く言えないです……言えないんですけど、でもっ!」

「私が元気になれたのは、あったかい気持ちになれたのは、ぜーったい千早さんのおかげなんです!」

「そりゃあ、千早さんは、他の皆さんにしてもらったのをマネしただけなのかもしれないですけど……でも!それを私にしてくれたのは、千早さんなんです!今日、ここで!私に元気を、勇気をくれたのは千早さんなんですよ!」

「だから、私なんかとか大した事無いとか言わないでほしいんです。私は、やっぱりみんなに──千早さんにも笑顔でいてほしいから」

──その時、一陣の風が吹いた。



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