43:名無しNIPPER[saga]
2019/07/02(火) 00:53:25.31 ID:ndUIllUw0
───────────────────side:如月 千早
「──あっ!」
手を繋ぐ彼女が不意に声を上げた。
「最後にあらためて──千早さん、今日は本当に、色々ありがとうございました!」
「突然どうしたの? お礼なら、さっきも聞いたわよ?」
「それは、そうなんですけどぉ……だって、言いたかったんですもん」
「今日はほら、色々悩みも聞いてもらっちゃいましたし、あと励ましてくれたのと、あとは〜……ともかく!色々教えてくれたんですから! それに、お礼は何回言ったっていい、ってうちのお父さんも言ってましたし!」
「もぅ、何それ……それに、お礼を言うべきなのは、むしろ私の方だわ」
「はれ? そうなんですか?」
「ふふ、そうなの♪」
「えぇ、なんでだろ。う〜ん──あっ!私、当ててみてもいいですか?ちょっと考えてみますね!」
「私は別に構わないけど……でも、いいの? さすがに、これ以上はみんなを待たせられないわよ?」
「あぁ、そっか!じゃあ、う〜んと、え〜と……」
不満気に口を尖らせたり、顎に手をあて考え込んでみたり──ころころと目まぐるしく変わる未来の表情。そのどれもが生き生きとしていて、見てるこっちの心まで浮き立ってくるみたい。
「あっ!じゃあじゃあ、今度のお休み、一緒にお出かけしませんか? 私、千早さんともっと色々お話したいんです!」
「そうね、プロデューサーとも相談してみないと確かなことは言えないけど……でも、大丈夫。きっと行きましょう」
「わぁーい、やったぁ!楽しみだなぁ〜、えへへ♪」
でも──。
48Res/49.96 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20