魔物使い「汚らしい! ボクに触れるなっ!」竜の子「汚らしいのは、お前だっ!!」
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名無しNIPPER
[sage saga]
2019/07/27(土) 22:45:06.20 ID:jtQcW+hGO
「な、なんだ……ボクは、いったい……?」
「お姉ちゃん! 良かった……良かったよぉ!」
「なんで、お前……どうして、お前が……?」
「お姉ちゃんのことを、助け、たくて……!」
「汚らしい! ボクに触れるなっ!」
意識を取り戻した魔物使いが、自分に縋り付いて咽び泣く竜の妹を払い除けようとした瞬間。
「汚らしいのは、お前だっ!!」
「ひっ!?」
その、まるで竜の咆哮のような怒声に。
魔物使いは動きを止め、身を竦ませた。
生贄娘もそして魔女も呆気に取られた。
竜の子が怒っていた。口元から火炎を吐いて。
「いい加減にしろ!」
「お、お前みたいなガキに、ボクの何が……!」
「僕にはわからない! わかりたくもないっ!」
竜の子にはわからない。
何故、魔物使いが世界を憎むのか。
何故、魔物使いが絶望しているのか。
たしかに、酷い人生だったかもしれない。
救いはなく未来への希望もないかもしれない。
だけど、それでも、憤らずには、居られない。
「だってお前には妹が居るじゃないかっ!!」
魔物使いにはわからない。
それがどれほどの幸福かなど。
独りっ子の竜の子と魔女にはわかる。
それが何よりの救いであると。
妹が居る魔物使いは、孤独ではないのだから。
「目の前の妹を、精一杯、愛してやれよ!!」
何も難しくはない。それだけで済む話だ。
どれだけ憎たらしくても、恨んでいても。
たったそれだけで、世界は大きく変わる。
生贄娘と出会い、穴蔵から出て、同じく穴蔵から出てきた魔女と竜の子が、出会ったように。
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