悪魔「私はあくまで、悪魔ですので」
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14:名無しNIPPER[sage saga]
2019/08/03(土) 01:19:15.58 ID:+bo6H8JxO
「もう寝てますかね?」
「どうだろう?」

窓にはカーテンが引かれ、中の様子を窺い知ることは出来ない。明かりは既に消えている。
だから衛兵は窓に耳を当てて、気配を探った。

「うひぃ〜ストーカーっぽくてキモいです!」
「しっ。静かに」

想い人の寝室の窓に耳を当てる衛兵のあまりのキモさに慄く魔剣を黙らせて、耳を澄ますと。

「中から姫様と王子の声が聞こえる」
「うえっ!? もしかしてお楽しみですか!?」
「いや、お楽しみというよりも、これは……」

俄かにテンションが上がった悪魔とは対照的に、衛兵の顔色は極めて悪く、その理由はその後すぐに明らかとなった。中から愉悦が響く。

「フハッ!」

それは紛れもなく姫様の声であり。
そして窓の隙間から漂う臭気を嗅いで。
衛兵は姫君の知られざる性癖を知った。

どうやらお楽しみならぬ、お愉しみらしい。

「フハハハハハハハハハハハハハッ!!!!」
「ああ、ハニー! 君の下痢便は最高だよ!!」

姫君も糞なら王子も糞だった。糞塗れだ。
衛兵はもう何も信じない。何も愛さない。
魔剣の柄を固く握り締めながら、告げる。

「悪魔」
「はいよ!」
「お前を嫁にして、世界を滅ぼす」
「はーい! 末永くよろしくね、ダーリン!」

こうしてひとつ悪魔の望み通り世界は滅んだ。


【あくまで悪魔の世界の滅ぼし方】


FIN


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