天海「アイランドモード?なんすかそれ?」小泉「パート2よ」
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321: ◆6V8mSlZQhU[saga]
2019/08/31(土) 18:31:35.50 ID:WbI7P4fz0

天海(…そろそろですかね)

俺は売店の陰に隠れ、彼ら二人の様子を見た。

工場の時といい、今日といい、隠れてばかりな気がする。

おかげで隠れるのが得意になった気さえする。

最原くんと小泉さんは噴水の前に居た。

二人は向き合って、彼のほうから口を開いた。

当然、何を呟いているかは分からない。

だが恐らく告白の台詞だろう。

彼が話を終えると、小泉さんは何ともいえない様子だった。

遠目から見ているせいか、ますますどういう感情を表しているのか分からない。夕方という時間も多少災いしている。

天海(……全く分からないっすね)

そう考えこんでいると、一瞬、最原くんがこちらを見た気がした。

だがそれは数秒ですぐに小泉さんに向き直った。

天海(こっち見てきたのかと思ったっす……)

彼らはいつもの様子に戻ったのか、何か会話をしているようだった。

少なくとも険悪さ、気まずさのようなものはない。

天海(……成功したんすかね?)

会話が終わると、最原くんは再びこちらを見た。

さっきとは違って数秒ではない。

彼は獲物を見据える狼のように一直線に俺のほうへ小走りで来る。

天海(どうしたんすかね……)

俺は彼がこちらにやってくるまでの僅かな時間、彼の結果がどうだったのかを予測し、吉報ならば祝福の言葉を、凶報ならばねぎらいの言葉を考えた。

夕焼けは気持ちが良いくらい穏やかであった。


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