天海「アイランドモード?なんすかそれ?」小泉「パート2よ」
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338: ◆6V8mSlZQhU[saga]
2019/10/31(木) 22:13:03.35 ID:kdPBN49p0

もはや世界は真夜中で、光がついているコテージはない。

皆、寝ているのだろう。

ただ自分のコテージのほうを見ると、何かが光っていた。

二点の何か。正確には光っているのかは分からない。ただそれは暗闇の中でも存在感を発揮していて、俺の注意を引くには十分だった。

「おはよう、天海ちゃん!」

その声が聞こえた瞬間、その二点の何かが彼の紫色の瞳だということに気付く。

彼はいつも通りの調子で話しかけてきたが、どこかその様子は不気味だった。まるで夜の暗がりに現れた幽霊のように。

天海「おはようって、君は吸血鬼か何かっすか?」

王馬「うーん……間違いじゃないかもね。悪の総統たる俺には相応しいかもよ」

天海「そうっすか……で、どうしたんすか?」

王馬「どうしたねー……どうしたも何も天海ちゃんが落ち込んでるからオレの出番かなって、さぁー」

天海「ッ!?」

王馬「そんな驚かないでよ。別にいまさらオレが色々知っていたっておかしなことじゃないでしょ?」

天海「そうだったっすね……」

天海(王馬くんの情報収集能力が恐ろしいのは今に始まったことじゃない。つい、反応してしまったっす…)

王馬「それにさぁ……別に天海ちゃんに対して良からぬこと企ててるわけじゃないし、そんな風に身構える必要ないって」

天海「……信じられないっすね」

王馬「あーあー、オレほど清純で潔白な人間いないと思うんだけどなー」

俺は残念そうに頭を抱える彼の横を通りすぎ、コテージのドアノブに手をかけた。

何か企んでるに決まってる。大方、落ち込んでる人間を弄って反応を楽しむ、とか悪趣味めいたことを考えているはずだ。

王馬「まぁ、別にいいんだけどねー……オレは善意で天海ちゃんが小泉ちゃんを傷つけた理由を教えてあげようと思ったんだけどなぁー」

止まった。

ドアノブを掴む手がぴくりともしなくなった。


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