15:名無しNIPPER[saga]
2019/09/09(月) 20:10:14.87 ID:W6D0RAKy0
何分か、何十分か、波音だけに包まれた静寂を破ったのはまたしても俺だった。
「毎日楽しいんだ」
「……」
少女はこちらに顔を向けない。
「楽しくて、充実してて、賑やかで、満ち足りてて。でも」
「……」
「でもなんか、今は駄目みたいだ」
「……」
これは会話じゃない。
ただの独り言で、愚痴で、少女もいきなり知らない大人にこんなこと言われても困惑するだけだろう。
だから少女が無反応なのも当然で、俺はそれでも語らずにはいられなかった。
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