【アイマス】真「目を閉じて見るハッピーエンド」
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22:名無しNIPPER[saga]
2019/10/24(木) 21:13:58.84 ID:w1xTLu/tO

 私は別に感情が無いわけじゃない。

 両親は好きだ。友達も好き。可愛らしい子猫が好きだし、お茶も好き。ただ、それ以上の段階の「好き」が欠落していた。

以下略 AAS



23:名無しNIPPER[saga]
2019/10/24(木) 21:15:58.08 ID:w1xTLu/tO

 孤独だった。

 愛情を知らない私は、周りにそれを悟られないために必死で生きてきた。おかげで笑顔だけは上手くなった。

以下略 AAS



24:名無しNIPPER[saga]
2019/10/24(木) 21:18:55.31 ID:w1xTLu/tO

 そんな私にとって、真ちゃんの「ボクも雪歩と“同じ”だよ」という告白は正に青天の霹靂だった。見知らぬ惑星で同じ人間を見つけたように。

〈まさか、そんなのあり得ない。
明るくて元気が良くて、男の人からも女の人からも愛される真ちゃんが私なんかと“同じ”なわけない……〉
以下略 AAS



25:名無しNIPPER[saga]
2019/10/24(木) 21:21:32.43 ID:w1xTLu/tO
 告白されるのが嫌なのは、相手が私に愛情を求めてくるから。
 告白してくる男の子はきっとこう考えてる。(今は片想いだけど、いつか俺のことを好きになってくれるはず)、と。

 でも、そうはならない。愛情の天秤は一方に傾いだままいつまでも動かない。

以下略 AAS



26:名無しNIPPER[saga]
2019/10/24(木) 21:23:40.60 ID:w1xTLu/tO

 理屈に合わないことを考えているのは自分でもわかっていた。私を好きじゃない人が私と付き合ってくれる理由がない。

 それでも……私は誰かに傍にいて欲しかった。

以下略 AAS



27:名無しNIPPER[saga]
2019/10/24(木) 21:27:20.92 ID:w1xTLu/tO

 真ちゃんというパートナーを得て、私は変わった。

 付き合ってからすぐに私たちは恋人の真似事を始めた。本当に恋人になったのに“真似事”と言うのは変な気もするけれど、そうとしか言いようがない。

以下略 AAS



28:名無しNIPPER[saga]
2019/10/24(木) 21:35:56.60 ID:w1xTLu/tO

 何度体を重ねてみても真ちゃんに愛情を覚えたりはしなかった。真ちゃんだってそう。ただ、快楽だけが存在していた。

 私の体を知り尽くした真ちゃんに感じやすい部分を弄られながら、耳元で中身の無い愛の言葉を囁かれるのが好きだった。そんな時、私は“愛”には何の意味も無いと安堵した気持ちになって、快楽だけに身を任せることが出来たから。

以下略 AAS



29:名無しNIPPER[saga]
2019/10/24(木) 21:37:10.10 ID:w1xTLu/tO

 私は、私が嫌いだ。

 他人を愛せない自分が嫌い。
 ファンに嘘の言葉と笑顔しか見せられない自分が嫌い。
以下略 AAS



30:名無しNIPPER[saga]
2019/10/24(木) 21:39:03.46 ID:w1xTLu/tO

 真ちゃん

 真ちゃんが私と同じだと知った時、私がどんなことを考えたか知ってる?

以下略 AAS



31:名無しNIPPER[saga]
2019/10/24(木) 21:41:52.11 ID:w1xTLu/tO

 真ちゃんと付き合って気付いたことはもう一つあって……

 私は可哀想な真ちゃんに恋人として話したり触れたりする時、真ちゃんを通して自分を見ていたの。

以下略 AAS



32:名無しNIPPER[saga]
2019/10/24(木) 21:44:39.06 ID:w1xTLu/tO

 もう、真ちゃんがいない生活なんて考えられない。孤独な時間がどれほど空虚なものなのか、私は知ってしまった。

 どうしようもなく哀しくて
 どうしようもなく虚しくて
以下略 AAS



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