タイトルを書くと誰かがストーリーを書いてくれるスレ part7
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356:名無しNIPPER[sage saga]
2020/11/14(土) 00:40:34.91 ID:AT4Pdmbt0
>>166「暗闇の中で」

 目が覚めても視界に一向に光が感じられなかったので、もしかするとわたしは今起きたのではなく、入眠したのではないかという錯覚に襲われた。

 というのも、まるで音が聞こえないし、何のにおいもなく、接触しているはずの床の感触が、明らかに普通のそれではなく、冷たさも暖かさも火照りもなく、また硬さも柔らかさもない。
 ただそこには触れている感触のみがあった。もっともそれは浮遊してはいなかったことから類推された、ある種のまやかしだという可能性も残っていた。

 つまりは、まあ、何もわからなかったというわけだ。

 わたしはほとほと困り果てて、とりあえず胡坐をかき腕組みをして気難しい作家風の雰囲気を出し熟慮する体制を取り繕った。
 せめて格好から入れば、いい案が勝手に湧いてくると思ったからだ。しかしそれで湧いてくるのなら、こんな気苦労は世界に存在しないのだが。

 試しに誰かを呼んでみる。「おおーい、誰かあ、いませんかあぁ……」

 しかしそれは微塵も反響することなく、吸い込まれるという言い方も不釣り合いなように、ぞくぞく希薄になって消えていく……。


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