高坂京介「私の弟がこんなに可愛いわけがない?」五更瑠璃「所謂性転換モノよ」
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4:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/03(火) 23:55:23.85 ID:Pm5HLfMGO
『姉ちゃん、もういいよ……』

父親や世間体に屈して、諦めムードな弟に。

『何言ってんのよ、全部お姉ちゃんに任せなさい。あんたの大事な物は私が守ってあげるわ』
『どうしてそこまで、俺なんかの為に……』

姉は普段は見せない熱い感情をぶちまけた。

『たしかにあんたは可愛げがなくて生意気で癪に障るクソガキだけど、それでもあんたは私の弟で、どんだけ冷たくされても、ムカつくこと言われても、どうしたって見捨てらんないのよ! だって私は、そんな弟を愛してるから!』

そうして弟のコレクションは救われた。
その趣味によって巻き起こる様々な騒動。
その度に、姉は弟の為に奔走し、解決した。
最終的には姉の幼馴染の男子と弟が取っ組み合いの喧嘩が勃発したものの姉弟姉が勝利した。

画して姉弟は末永く幸せに暮らしましたとさ。

「めでたしめでたしね」
「めでたいのか?」
「少なくとも、愛でたくはあるわ」

読了感はなんとも言えない。
京介は正直、げんなりしていた。
けれどまあ、これはこれでありかと思った。

「まあ、色々文句は言ったけど面白かったよ」
「ふふっ。気に入って貰えたのなら満足よ」

素直に面白かったと感想を口にすると自分の書いた物語が褒められたことが嬉しかったのか、黒猫は珍しく満面に微笑み、ちょいちょいと手招きをすると、近寄った京介の頭を撫でた。

「俺、オネショタに目覚めそうかも……」
「いいえ。あなたは既に目覚めているわ」

お得意の中二台詞で締めくくった黒猫に辟易としつつ、中二全開の姉キャラも存外悪くないと京介は思い、いやむしろ中二なのは作中に登場した弟であるべきだろうと、ぼんやり思った。


【私の弟がこんなに可愛いわけがない】


FIN


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