ハリー・ポッター「僕の言うことを聞け」ドラ子・マルフォイ「……はい」
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14:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/07(土) 21:36:31.61 ID:kNKMPaOnO
「なんで血統の重要性を理解してくれないの」
「純血だったら魔法を上手く扱えるのかい?」
「そりゃあ、もちろん……」
「でもハーマイオニーは僕の眼鏡を直したよ」

どうやらグレンジャーはハリーに対して貸しを作っていたらしい。ドラ子の苛立ちが募る。

「私だって、そのくらい直せるわよ!」
「でも、僕には直せない」
「だってあなたはまだ教わってないから……」
「この先、僕がハーマイオニーよりも魔法が上手くなれるかはわからないけれど、現時点では彼女が僕よりも遥かに優秀なのは間違いない」

ハリーの言うことは、紛れもなく事実だった。
ドラ子は必死に反論を探したが見つからない。
グレンジャーへの憎しみが増すばかりだった。

「だから、僕にはハーマイオニーが必要だ」
「……っ!」

もう限界だった。杖を手に取り、立ち上がる。

「どこに行くんだ?」
「……グレンジャーに決闘を申し込む」

目障りだった。この上なく。だから排除する。

「私が勝ったら、あなたを私のものにする」
「君が負けたら?」
「私は負けないわ」

自分は純血だ。その上貴族だ。名家の生まれ。
貴族の中でも上位のマルフォイ家の末裔だ。
穢れた血なんかに負ける理由などない。

「君は負けるよ」
「負けない」
「君は弱い」
「私は強い」

諭すハリーと睨み合うと、彼は静かな口調で。

「やめろ、ドラ子」

まるで、父のような威厳に満ちた声で命じた。

「僕の言うことを聞け」
「……はい」

私は弱かった。弱くて情けなくてまた泣いた。


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