小日向美穂「グッバイ、ネヴァーランド」
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125: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 20:39:46.83 ID:nY0iWbpOO
「美穂! ……えっ?」

 ぜぇはぁ息が切れながらもなんとか城の頂上まで辿り着いた俺を待っていたのは、眠り続ける美穂達だった。

「美穂が……たくさん?」
以下略 AAS



126: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 20:47:59.33 ID:nY0iWbpOO
「くそっ……!」

「ほう。なるほどあの娘……ふふふ、はははは!これも何かの縁なんだろうな。まさか60年前の雪辱を今晴らせようとは!」

 夢邪鬼は何かを言っているが俺の耳には入ってこない。
以下略 AAS



127: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 20:49:57.07 ID:nY0iWbpOO
「どうしてだって顔してるな、夢邪鬼。さっきも言っただろ、一度キチンと人をプロデュースしてみろって。人間ってのは表に見える一面だけじゃないんだ。弱かったり強かったり、正しかったり間違ったり……昨日見た姿と今日見た姿、明日見る姿が違っても……全部その人を作り出す要素なんだ! 間違いなんてない、丸ごと本当なんだ!」

 美穂は強い。そして弱い。それは両立し得ないように見えて、表裏一体だ。

「俺たちは間違えてしまった。だけど、夢の世界に甘えるほど……弱くはないんだよ」
以下略 AAS



128: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 20:51:31.19 ID:nY0iWbpOO
「でも何回も繰り返される日々を過ごして、やっと分かりました。私たちはどんなに苦しく大変な明日が待っていたとしても、甘えちゃダメなんです。力強く進まなくちゃいけないんです。昨日よりも今日、今日よりも明日。もっともっと素敵な日にしたい。だからもう、ネヴァーランドは必要ありません。夢邪鬼さん……今まで、お疲れ様でした。そして、ありがとうございました」
 もう一度、夢邪鬼に頭を下げる。歪んでしまった夢すらも慈しむように、感謝するように。本当に、この子は強いんだ。
「ああ、畜生。どうして君は……彼女と同じ顔で同じことを言うんだ……」
「えっ?」
 夢邪鬼の顔から憎悪が消える。泣きそうで、笑いそうな顔は例えるならば、自分を振った相手を応援するように見えた。そうか、あいつも……俺と同じだったんだな。初めて同じ顔のあいつの事が理解できた気がした。
以下略 AAS



129: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 20:58:03.80 ID:nY0iWbpOO
 俺たちの目の前に美味しそうなケーキが現れる。きっと世界中の美味しいを詰め込んだ素敵な味がするのだろう。だけど、俺たちには過ぎたものだ。

「そん時はそん時、考えるよ」

 そうかい、と一言残して夢邪鬼は消えた。同時に城の外で戦っていた巨大芳乃VS巨大鈴帆も決着がついたらしい。巨大鈴帆は天使の着ぐるみで天に召されていく。
以下略 AAS



130: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 21:09:04.62 ID:nY0iWbpOO
続きは23時ごろから、もうすぐ終わります


131:>>129蝋燭はは→蝋燭はですね ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 23:11:57.72 ID:nY0iWbpOO
再開します


132: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 23:14:08.22 ID:nY0iWbpOO
「……ーさん、プロデューサーさんっ!」

「はっ!」

「星空の下で寝たら風邪ひいちゃいますよ」
以下略 AAS



133: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 23:15:26.83 ID:nY0iWbpOO
「プロデューサーさん?」

「このクマは2匹で1セットだったんだ。だから……そのっ」

 アメリカに行って夢を叶えようと思う。そう言うだけなのに、次の言葉が紡げない。言ってしまえば全てが終わってしまう、そんな気すらしていた。結局、美穂が心配なんじゃない。俺が美穂から離れられないーー。
以下略 AAS



134: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 23:16:45.73 ID:nY0iWbpOO
「そっか、アメリカ行っちゃうんだ。プロデューサーさんが嫉妬しそう。あの人もアメリカに行きたいって言ってたし」

「インフルエンザで休んでなければ、先輩に話が行ってたかもね」

「気にすることないよ。あの人なら事務所に頼らなくても自力でアメリカくらい行っちゃうからさ」
以下略 AAS



135: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 23:17:47.44 ID:nY0iWbpOO
「やっ」

「これはこれは! 美穂殿のプロデューサー殿! 本日もトレーニング日和でありますね!」

 加蓮を送った後、モールによってちょっとした買い物をしてきた俺はレッスンルームで筋トレをしていた亜季を捕まえる。
以下略 AAS



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