逢坂大河「たまにはいいのよ、たまにはね」
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9:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/23(木) 02:48:25.92 ID:VkxCchnrO
「お前も父さんのせいで苦労するだろう」
「そんな……パパのせいじゃ……」
「いいんだ。俺もかつては父親を憎んだ」

パパの父親。私にとってのおじいちゃん。
泰子おばあちゃんとはしょっちゅう会っているけど、おじいちゃんとは会ったことはない。
父も祖父のことは写真でしか知らないらしい。

「でもな、今から思えばそんな父親に守られていたとも思える。この目つきの悪さのおかげで、本当に良い友達だけが周りに残ったんだ」

それもまた結果論に過ぎない。
けれど父の人生がそれを裏づけている。
だからこそ確かな説得力を生むのだろう。

「だから、松姫。その目を利用しろ。父さんの悪い目つきを使って、人の良し悪しを見抜け」

そんなこと、私に出来るだろうか。
いや、出来る出来ないではない。強制だ。
どの道、自分ではどうにもならないのだから。

「父親としてはその方が安心だしな」
「へ? それってどういう意味?」
「可愛い娘に悪い虫がつかないようにさ」

やっぱり優しい父は親バカだと、私は思った。


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