【デレマス】夢見りあむの、尊さについて。
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10: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2020/02/10(月) 00:49:54.93 ID:CDwt0mRk0

* * *

「……」

 あぁ、

「つっか、れたぁ……」

 重たい体を引きずりながら、ぼくはやっとのことで事務所の鉄扉を開ける。靴を脱ぎ散らかし、長い長い旅路の果て、やっとたどり着いたソファ目がけて崩れ落ちた。
 ぼふん。スプリングのへたってきた事務所のソファは、それでもぼくを優しく包んでくれる。甘やかされるのは大好きだ。優しくされるのはもっとずっと。だからぼくが彼に――彼女かもしれないけれど――昵懇なのは当然なのかもしれなかった。

「お疲れ。頑張ったな」

 車の中でも聴いた台詞がもう一度。入り口にはPサマが、王将の持ち帰り餃子を抱えながら立っている。無愛想は相変わらずだけれど、珍しい労いの言葉は何度だって嬉しくて、思わずにやけてしまう。
 本当だよもう! もっと褒めて褒めてとするつもりが、予想以上の疲労困憊で起き上がれない。蛍光灯の眩しさに目を細めながら精一杯にやりと笑ってみる。




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