森嶋帆高「俺は、そんな夏美さんが好きですよ」須賀夏美「へっ?」
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18:名無しNIPPER[sage saga]
2020/02/21(金) 01:44:17.14 ID:jYVo7zbZO
「夏美さん」

差し出された手に、手を伸ばして僕は尋ねる。

「彼女は……僕を許してくれるでしょうか?」

我ながら女々しいとは思う。
けれど、不安だったのだ。怖かった。
今更どの面下げて、彼女に会えばいいか。

「しゃきっとしろ、帆高!」
「っ……!」
「私も一緒に謝ってあげるから……帰ろ?」
「夏美、さん……!」

泣いちゃ、ダメだ。
僕の涙はまた雨となって降り注ぐ。
せめて笑って、ここから立ち去ろう。

「頼りにしてますよ、夏美さん」
「任せなさい。だって私は……」

『キミだけの』お姉さんだからと、そう言って微笑む綺麗なお姉さんの手を取り、僕は帰る。

「おかえり……帆高」

雨の中、待っていてくれていた、君の元に。


【便器の子】


FIN


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