森嶋帆高「俺は、そんな夏美さんが好きですよ」須賀夏美「へっ?」
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17:名無しNIPPER[sage saga]
2020/02/21(金) 01:42:55.37 ID:jYVo7zbZO
「……くん」
「えっ?」

どれだけその場に佇んでいただろうか。
ふと、誰かの声が、聞こえた気がした。
それはとても安心するほっとする声で。

「帆高、くんっ!」
「夏美、さん……?」

ふと見上げると、夏美さんが飛んでいた。
上昇気流に煽られて、不安定な姿勢で。
それでもその手を必死にこちらに伸ばして。

「帆高くん、手をっ!」

どうやら彼女は僕を迎えに来たらしい。
手を取って、ここから連れ出そうとしている。
だけど夏美さん。ダメなんだ。もう遅いんだ。

「帆高くん、私と来て!」
「行けない……今更、帰れませんよ」

年上のお姉さんの放尿を見て愉悦を感じてしまった僕はもう、地上では生きていけない。
父さんだってこんな息子を許してくれない。
だから僕は、このまま独りで静かに消えて。

「陽菜ちゃんが、待ってる!」
「っ……!」

陽菜さん。そうだ。唯一の心残りがあった。
陽菜さんに会って、謝らなくちゃいけない。
ひたむきに、ひたすらに、頭を下げないと。


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