武内P「島村さんが私の?」卯月「お気に入りですよね!?」
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4: ◆SbXzuGhlwpak[sage]
2020/05/10(日) 17:14:44.88 ID:aLnDTpB9O
卯月「二人とも、プロデューサーさんのことをわかっていないですよね! プロデューサーさんは担当しているアイドルみ〜んな大切で、ヒイキになんかしたりしないのにアハハ」

武内P「あの……悩みというのは?」

卯月「で、でも思い返してみるとですね! 確かにプロデューサーさんは私に一番かまってくれて、優しくて頼もしくて――でもそれは私がダメだったからで。でもひょっとしたら! 二人の言う通り、私がお気に入りだったからかも……と考えれば考えるほど、わからなくなってきたんです」

武内P「……なるほど、悩む理由はわかりました。そして私に確かめようにも、尋ねにくい内容ですね」

卯月「なかなか言い出せなくて……『フフ―ン! 私はカワイイですからね! プロデューサーさんのお気に入りですよね!?』って練習してきたのに」

武内P「!!?」

卯月「せっかく幸子ちゃんに指導してもらったのに……」

武内P「輿水さんが……協力してくれたのですか?」

卯月「はい。もっと自信をもって、誇らしげな顔をするようにとか、ボクの次にお気に入りという自信を持つようにと指導してもらえました!」

武内P「こ、輿水さん……」

卯月「それで、その……どうなんでしょうか?」

武内P「……」

武内P(確かに私は島村さんには強い思い入れがあります。あの日に出会えた笑顔は私にとって忘れられないもので……アイドルをプロデュースすることへの自信を失っていた当時の私は、すがるような気持ちで島村さんが所属していた養成所に向かいました)

武内P(そういった意味では確かに島村さんは私のお気に入りと言えますが――思い入れがあるアイドルは島村さんだけではなく、皆さんです)

武内P(しかし――)

卯月「あの……」ソワソワ

武内P(不安と期待が入り交じったこの姿を見て、島村さんだけが特別ではないなどと、私にはとても言えません……っ!!)

武内P「そう……ですね。言われてみれば、確かにそうかもしれません」

卯月「!!?」

武内P(島村さんは先ほど、私がアイドル皆を大切にしていて、ヒイキはしないと言ってくれました。そんな島村さんなら、天狗になって仲間とトラブルを起こすことも無いでしょう)

武内P「アイドルの皆さん全員に平等でいようと心掛けてはいますが、島村さんのことになると、うまくいっていないかもしれません」

武内P「他の皆さんに申し訳ありません……」

卯月「そ、そんなことありませんよ! プロデューサーさんはちゃんと皆を大切にしているって、私たちわかっていますから!」

武内P「そう言っていただけると助かります。ただ今後、私が島村さんを特別扱いするようなことがあれば、止めてもらっていいでしょうか。自分では気づかぬうちに、ということもあるかもしれません」

卯月「はい、わかりました! プロデューサーさんはそんなことしないとは思いますけどね♪」

武内P「そうありたいと思っています。それとこの話ですが――」

卯月「も、もちろん秘密にします! プロデューサーさんのお気に入りが私だなんて……えへへ」

武内P(島村さんはこんな私を頼りにしてくれている。その私のお気に入りということで島村さんのモチベーションが上がるのなら、否定はしなくていいでしょう)

武内P(それに、お気に入りというのは別に嘘というわけでは――)

卯月「プロデューサーさん?」

武内P「……ッ!?」

卯月「なんだか遠い目をしてましたよ?」

武内P「いえ……なんでもありません」

武内P(妙なことを考えそうになってしまいましたが、うまく島村さんの悩みは解決できました)

武内P(これで大丈夫です)





――うまく悩みを解決できた。大丈夫。
私はこの時、本気でそう思っていたのです。
あんな事になるなんて、夢にも思っていませんでした――


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