11:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/26(金) 00:35:02.74 ID:pCrOcsWZO
「橙子さんの分はどうしようか」
「お前が食えばいいだろ」
「いいのかな?」
「いいだろ別に。先に帰ったあいつが悪い」
2人で並んで事務所のソファに座ってアイスを食べて、残ったガリガリ君をどうするか悩んでいると、式はあっさりそう結論付けた。
式の言い分はもっともで、所長には悪いけど従業員として責任を持って処理しようと思ったところで、いきなり式に押し倒された。
「式、どうしたの……?」
馬乗りになった式を見上げて、尋ねると。
「幹也が悪いんだぞ」
「僕が何かした?」
「オレのこと、可愛いとか抜かした」
「だって、君は本当に可愛いから……」
「なら、こうされるのも嫌じゃないだろ?」
もちろん、嫌というわけではない。当然だ。
僕は式のことが好きだから、拒絶はしない。
けれどお互いの同意は必要不可欠だと思う。
「式は嫌じゃないの?」
「押し倒したのはオレだ」
「それが君の意思なのかを聞いているんだ」
僕にはとても、式が乗り気だとは思えない。
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