3:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/26(金) 00:18:49.47 ID:pCrOcsWZO
「要するに、幹也はオレを乗りこなしたいんだろ? さながら暴れ馬を調教するように」
「乗りこなすって、君ね……」
オレを嗜める幹也を、トウコが茶化す。
「それは是非とも見物してみたいものだ」
「下品ですよ、橙子さん」
どうしてそういう発想に至るのか。
さっぱりわからないオレがおかしいのか。
こうした下品な発想こそが常識であり、だから逸脱しているオレには理解出来ないのか。
「幹也、ちょっとオレの上に乗ってみろ」
「は?」
「オレもそういう気分になるのか試したい」
頭の中だけで考えても埒があかない。
実践してみれば、物事ははっきりする。
そう思っての要請だったのだが、それこそが逸脱した発言らしく、幹也は断固拒否した。
「嫌だよ。気軽に試すことじゃない」
「そうか。それもそうだな」
「なんだ。期待して損した」
あっさり幹也の言葉に納得したオレに、トウコは不満そうにしていたが、こういう行為はやはり両者の合意が必要不可欠であることくらいは理解出来るので、その常識に従った。
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