黒木智子「じ、自信と言われても……」加藤明日香「私は黒木さんのこと、好きよ」
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5:名無しNIPPER[sage saga]
2020/08/01(土) 20:48:23.69 ID:iOPaGb61O
「でもね、黒木さん。これだけはわかって」

加藤さんは物分かりが良いけど頑固な人だ。

「私や他の友達が黒木さんと一緒に居るのは、あなたに自分では気づいていない良いところが沢山あるからよ。それと、もちろん自分ではわからない可愛さに惹かれてね」

なんだその理屈は。恋愛脳じゃあるまいし。

「じゃ、じゃあ、加藤さんはもしも私が男だったら、つ、付き合いたいと思う……?」

面と向かって人のことを可愛いとか抜かして来やがった仕返しに、無茶振りしてみる。
すると加藤さんはちょっと困った顔をして。

「んーどうだろう。まずは友達からかな」

ほーらみろ。はいはい。わかってましたよ。
大抵友達から始まった関係は友達で終わる。
知ってます。歴史がそれを証明しています。

「ね? ブサイクとは付き合えないでしょ?」
「いいえ。そうじゃなくて、私の気持ちはともかくとして、黒木さんに私と付き合いたいという気持ちがあるかないかってことよ」

何言ってんだ、こいつ。そんなもん、当然。

「黒木さんは私のこと好き? 付き合える?」
「はぇっ……? ちょっと、考えさせて……」

あれ。おかしいな。即答出来ない。何故だ。

「返事に困るのは自信がないからだよ」
「いや、だから、その……」

結局私は自分自身を信じられないのだろう。

「じ、自信と言われても……」

これまで何もかもを人のせいにしてきた私にとって、自分を信じることはとても難しかった。


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