アナスタシア「しとしと、わくわく」
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1:名無しNIPPER[saga]
2020/08/02(日) 21:11:57.44 ID:HnCLjJSc0

教室の窓から見える曇り空のせいでしょうか。
あるいは教室内で今まさに行われている現代文の授業のせいでしょうか。
それともその両方でしょうか。


教科書を抱えてむむむと小さく唸るアーニャの眉は今日も今日とて下がり気味。
いくらにこにこ笑顔がトレードマークの彼女とは言っても、
未だ苦手な科目の一つである現代文の授業ばかりは、
やっぱり如何ともし難いところはあります。

いつもなら彼女の座る窓際の席からいっぱいに広がる青空を眺めて、
遠い宇宙の果てにまで想像の翼を広げ、
束の間の気分転換を図ったりするのです。


けれど、七月に入って一週間が経とうかという東京に梅雨明けの一報は届かず、
健気な視線は分厚い雲に通せんぼされるばかり。

アーニャの口からも思わず物憂げな溜息が一つ、
ふぃよと机の上へと零れ落ちてしまいます。

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