北条加蓮「藍子と」高森藍子「ただいまと言えるカフェで」
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12:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/04(金) 20:30:34.83 ID:ljmCljxw0
加蓮「で、話を聞く限り結局いつも通りっていうか、そんな特別なことはなかったって聞こえたけど……なんで今日の藍子、そんなにご機嫌なの?」

藍子「それは――くすっ♪」

加蓮「いや何なのホント」
以下略 AAS



13:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/04(金) 20:31:04.74 ID:ljmCljxw0
藍子「実は、カフェに来る途中も……。最初は、加蓮ちゃんを待たせちゃってるかな、さみしがってないかな、って急いでいたんですけれど――」

加蓮「さっきから藍子、私を寂しがり屋にしすぎじゃない??」

藍子「途中から、待ってくれてるって思うと、足が自然と早くなって……」
以下略 AAS



14:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/04(金) 20:31:35.52 ID:ljmCljxw0
藍子「でも、もしかしたらそういうことなのかも――」

加蓮「?」

藍子「帰ってくる場所があって、そこに大切な人がいてくれることって……すごく、ほっとしませんか?」
以下略 AAS



15:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/04(金) 20:32:04.60 ID:ljmCljxw0
藍子「……う」

加蓮「?」

藍子「恥ずかしいことを思い出しちゃいました……。ほら、クリスマスの日に、加蓮ちゃんと一緒に……。あはは……」
以下略 AAS



16:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/04(金) 20:32:34.45 ID:ljmCljxw0
加蓮「あーあ、首傾げたまま帰って行っちゃった。ほら、藍子。どうどう」

藍子「ふ〜っ、ふ〜っ……!」

加蓮「たははっ。ごめんね?」
以下略 AAS



17:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/04(金) 20:33:04.84 ID:ljmCljxw0
藍子「……ごくごくごく」

加蓮「私もオレンジジュース飲んじゃお。……ふうっ」

藍子「ごちそうさまでした!」
以下略 AAS



18:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/04(金) 20:33:34.97 ID:ljmCljxw0

□ ■ □ ■ □


藍子「〜〜〜♪」
以下略 AAS



19:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/04(金) 20:34:05.59 ID:ljmCljxw0
加蓮「藍子はいつも楽しそうだよね。でもその日の藍子はいつもより何倍も楽しそうで、目が合ったらにこって笑ってくれて……」

加蓮「……、」

藍子「?」
以下略 AAS



20:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/04(金) 20:34:35.96 ID:ljmCljxw0
藍子「まだゾンビのお話!? ゾンビって、確か触ったり噛まれたりした人も、ゾンビになっちゃうんでしたよね?」

加蓮「うん。確かね。……詳しいね?」

藍子「この前、テレビでやっていた映画をたまたまちらっと見かけて……その……人が、ゾンビになってしまうシーンでした」
以下略 AAS



21:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/04(金) 20:35:04.91 ID:ljmCljxw0
藍子「ゾンビになってしまったら、いい天気のお昼にお散歩することもできなくなっちゃうのかな……」

藍子「……ううんっ。何かきっと、方法はありますよね。人間に戻る方法だったり、ゾンビのままでも歩けるようなやり方だったり!」

藍子「私は、絶対にまた、綺麗な青空の下でお散歩をしてみせます……っ!」
以下略 AAS



22:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/04(金) 20:35:34.71 ID:ljmCljxw0
……。

…………。


以下略 AAS



23:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/04(金) 20:36:04.77 ID:ljmCljxw0
加蓮「ところで藍子、何1人だけ素敵な物を飲んでんの」

藍子「?」ゴクゴク

加蓮「こらっ。私にもよこせ!」
以下略 AAS



24:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/04(金) 20:36:35.16 ID:ljmCljxw0
加蓮「美味し……。ちょっと舌に残る感じの甘みがあって……なのに、すごくすかっとしてる」

藍子「レモンか、ミントを入れているのかもしれませんね」

加蓮「でも真っ赤な色なんだよね。……あ、でも、こうして見ると少し透き通ってるみたい」スッ
以下略 AAS



25:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/04(金) 20:37:04.63 ID:ljmCljxw0
藍子「おしゃれな名前ですよね。それに、これを見ていると……まだ暑いのに、もう秋を迎え入れた気分♪」

加蓮「秋を迎え入れる、っていうのも……気取ってるー」

藍子「気取っちゃいました」
以下略 AAS



26:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/04(金) 20:37:36.32 ID:ljmCljxw0
加蓮「遠くへ遠くへ旅を続ける誰かさんの背中、押してあげられたかな」

藍子「……?」

加蓮「……そこでぽかーんとされるとなんか滑ったみたいになるんだけど!?」
以下略 AAS



27:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/04(金) 20:38:05.07 ID:ljmCljxw0
藍子「……そんな風に応援してもらえているって意識すると、なんだか足元が熱くなっちゃう」

藍子「加蓮ちゃん、店員さん……」

藍子「……」ゴク
以下略 AAS



28:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/04(金) 20:38:35.34 ID:ljmCljxw0
藍子「もしよかったら、また私と一緒にここに来て、紅葉を飲み干してください!」

加蓮「……ホント言うねぇ? えーっと……。その招待、確かに頂きました。お嬢様」

藍子「……?」ポカーン
以下略 AAS



29:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/04(金) 20:39:04.74 ID:ljmCljxw0
藍子「恥ずかしいですけれど……いつかはそれでもいいかな、なんて」

加蓮「ただいまって言葉?」

藍子「はい。カフェはカフェで、私はお客さん。そこは、やっぱり大切にするべきですよね。店員さんだって、きっとその気持ちは保ち続けていると思います。店員さんとして、お客さんのことを思うからこその気遣い……いっぱい、ありますから」
以下略 AAS



30:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/04(金) 20:39:34.93 ID:ljmCljxw0
藍子「帰ってくる場所があるから、私は色んな場所にも歩いて行けるんです。知らない場所も、ちょっぴり遠い場所も。ときどき……知らない道を前にして、恐いなって思った時も――お帰りなさいって言ってくれる人や場所を思い浮かべれば、きっと一歩を踏み出せますよね」

藍子「……加蓮ちゃん」

加蓮「ん」
以下略 AAS



31:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/04(金) 20:40:04.90 ID:ljmCljxw0
藍子「もう遅くなっちゃってる……。加蓮ちゃん、そろそろ帰りますか?」

加蓮「そうだね。暗くなる前に帰ろっか」

藍子「では、一緒に――」
以下略 AAS



32:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/04(金) 20:40:34.54 ID:ljmCljxw0
加蓮「今日も美味しかったよ。紅葉のジュース、おしゃれでいい感じ。何が入ってるか絶対見抜いてやるからっ。……藍子が!」

藍子「やっぱり私なんですね。加蓮ちゃんも、手伝ってくださいよ?」

加蓮「そうだけどさー」
以下略 AAS



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