キョン「俺だって嫌われたくないさ」佐々木「へ? じゃあ、キミは僕のことが……」
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4:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/04(金) 21:40:36.22 ID:PmfM16hRO
「ふぅ……キョンは本当に僕をいじめるのが好きなんだから。小学生じゃあるまいし、仲の良い相手に意地悪するのはやめたまえよ」
「お前にだけは断じて言われたくないな」
「ぼ、僕はキミに意地悪などしないとも。だって、その……キミに、嫌われたくないし」

どうやら無自覚だったらしい。小学生かよ。

「俺だって嫌われたくないさ」
「へ? じゃあ、キミは僕のことが……」
「ん? 何が言いたいんだ? ハッキリ言え」
「な、なんでもない! とにかく、安心したよ。どうやらキミはガメラにつ対して偏見があるようだが、これからも仲良く出来そうだ」

おもむろに手を差し出す佐々木。握手した。

「うんうん。やはり、持つべきものは友だね。キミが特撮映画好きと知ってガメラ・シリーズを観たことを後悔しそうになったが、どうやら功を奏したらしい。僕は嬉しいよ」

たしかに俺は特撮映画をそれなりに好んで観るが、あくまでいち観客目線であり、あれこれ考察だの講評をするほどにマニアというわけではない。映画とは気軽に楽しむものだ。

「キミの言い分にも一理ある。しかし、僕はどうしても"レギオン"だけは許せなかった」
「それは個人の価値観だから良いとして、結局ガメラの甲羅は何の役に立つんだ?」

閑話休題。話を本筋に戻すと、佐々木はさも得意げに薄い胸を張って答えた。

「ガメラは甲羅の中に手足と頭を収納して空を飛べる。それこそが最大の利点さ」
「後ろ足だけを収納して飛んでいたこともあっただろう? 別に甲羅は要らなくないか?」
「キョン!? なんてことを!? 甲羅を失ったガメラの姿を想像してみたまえ! それはさながら、宿を失ったヤドカリ……蓑を失ったミノムシのように情けない存在へと成り下がってしまうではないか!? カッコ悪いよ!!」

なるほど。詰まるところ佐々木は、ガメラの甲羅にカッコ良さを感じているらしい。
その感情論を理論武装しようとするからこうも話は拗れてしまった。面倒臭い親友だぜ。


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