ヴィクトリカ「久城……私も、君のことが大切だ」久城一弥「ヴィクトリカ……」
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4:名無しNIPPER[sage saga]
2020/10/06(火) 22:44:08.40 ID:e55HzmPuO
「どうだ? 苦しいかね、久城。君は悔い改めねばならん。この私を夢の中で穢したことはこの罰で許してやってもいい。そんなことより、この私が隣に寝ているのにすやすや先に眠るなど、たとえ神が許したとしてもこの私が……」
「くしゅんっ!」
「あいたっ!?」

説教の最中に盛大なくしゃみをかました一弥の鼻に詰まったグリーンピースは当然吹き飛び、恐ろしい速度でヴィクトリカの丸い額に直撃した。瞠目した彼女の目に涙が溜まる。

「い、痛いのだ……」

ぽたり、ぽたりと、大粒の涙が頬を伝う。

「い、痛いのだあああうああああんっ!!」
「な、なに!? どうしたのヴィクトリカ!」
「痛いったら痛いのだあああああ!!!!」

これには堪らず久城も飛び起きた。
彼は寝ぼけ眼を擦りつつ、現状を確認。
室内には泣きじゃくるヴィクトリカだけ。
強盗が押し入ってきた形跡はない。ならば。

「よしよし。怖い夢を見たんだね」
「うがあああっ!? 違う! 違うぅ!」
「大丈夫、大丈夫。もう怖くないよ」

一弥の勘違いはヴィクトリカの怒りに並々と油を注いで燃え上がらせた。大事故である。
初期消火に失敗したとはいえ、一弥のその後の処置は的確で、ぎゅっと小さなヴィクトリカを抱きしめて、その背中を撫でてやった。


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