ヴィクトリカ「久城……私も、君のことが大切だ」久城一弥「ヴィクトリカ……」
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7:名無しNIPPER[sage saga]
2020/10/06(火) 22:50:29.61 ID:e55HzmPuO
「もしかして、君にもわからないとか?」
「私にわからないことなどない」
「僕にはあるよ。数えきれないほど、沢山」

一弥はヴィクトリカの背中に向けて、静かな口調でわからないことを打ち明けた。

「まずは、ヴィクトリカのこと」

ヴィクトリカは一弥の大切な人だ。
もうかなり付き合いは長いし、どんな女の子かは理解している。しかし、全部はわからない。
心の底までは見透かせないし、そもそも失礼だろうから、そこまでするつもりはない。

「それから、僕自身のこと」
「なんだ、それは。どういう意味だ?」

一弥の言葉に思わず聞き返してしまう。
振り返ると、彼はやや俯いていて、申し訳なさそうに下がった眉にかかる黒髪を見て、咄嗟にヴィクトリカは一弥の頬に触れた。

「久城、情けない顔をするな」
「ごめん……ヴィクトリカ」
「ちゃんと話を聞くから、顔をあげたまえ」

労わるように触れるヴィクトリカの手にそっと自分の手を重ねて一弥は胸中を吐露した。


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