北条加蓮「藍子と」高森藍子「変わりゆくカフェで」
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8:名無しNIPPER[sage saga]
2020/11/15(日) 18:51:28.74 ID:3SqBtgoG0
 加蓮「へぇー……。フルーツティーって、なんだかオシャレな響きだね……って、こら。店員さん、何一緒になって覗き込んでんのっ」 
  
 藍子「ふふ。顔をくっつけてお話していると、2人で作戦会議って感じがしますね。私も、混ぜてくださいっ」 
  
 加蓮「え、やだよ」 
9:名無しNIPPER[sage saga]
2020/11/15(日) 18:51:55.15 ID:3SqBtgoG0
 藍子「こたつでのんびりしながら、今日だけは、もうちょっとだけ子どもに戻っちゃいましょう♪」 
  
 加蓮「……なるほど。うりうりー」 
  
 藍子「わひっ!? ち、ちょっと加蓮ちゃん、つま先で足をつつかないで〜っ」 
10:名無しNIPPER[sage saga]
2020/11/15(日) 18:52:26.29 ID:3SqBtgoG0
 加蓮「……2人用のこたつも用意しましょうか、って。あははっ。いいよいいよ。っていうか、私達以外にこのスペースでのんびりする人、あんまりいないでしょ。滅多に見たことないし」 
  
 加蓮「それに、この方が……ちょっぴり密着できるし? なんてっ」 
  
 藍子「」チーン 
11:名無しNIPPER[sage saga]
2020/11/15(日) 18:52:55.05 ID:3SqBtgoG0
 加蓮「……ふうっ。さっき誰かさんが暴れたせいで、こたつの中、少しだけ冷たくなっちゃったね」 
  
 藍子「少し、暖炉ストーブの方に寄せますか? でもそうしたら、お布団が燃えちゃうかな……」 
  
 加蓮「燃えたりはしないと思うけど、いいよ。あたたかくなるのも、のんびり待てるしっ」 
12:名無しNIPPER[sage saga]
2020/11/15(日) 18:54:55.71 ID:3SqBtgoG0
 藍子「外、やっぱり寒かったですか?」 
  
 加蓮「そこそこね。息も白くなっちゃうし……」 
  
 藍子「今年は、アイドル活動がいろいろと忙しくて、まだ冬支度ができていないんです。手袋もニット帽も、まだ買ってません」 
13:名無しNIPPER[sage saga]
2020/11/15(日) 18:55:25.54 ID:3SqBtgoG0
 加蓮「ラジオの収録とかでも、レンジであっためて、チンって言ったら食べて」 
  
 藍子「加蓮ちゃんが食べている様子が、ラジオで流れるんですね」 
  
 加蓮「食レポラジオ……腕が鳴るね!」 
14:名無しNIPPER[sage saga]
2020/11/15(日) 18:55:55.29 ID:3SqBtgoG0
  
  
 □ ■ □ ■ □ 
  
  
15:名無しNIPPER[sage saga]
2020/11/15(日) 18:56:25.22 ID:3SqBtgoG0
 加蓮「すみませーんっ。コーヒーと紅茶、お願いします」 
  
 藍子「コーヒーは、加蓮ちゃんにですっ」 
  
 加蓮「ん? ……あぁそっか、味」 
16:名無しNIPPER[sage saga]
2020/11/15(日) 18:56:55.48 ID:3SqBtgoG0
 加蓮「…………、」 
  
 藍子「……? 加蓮ちゃん、どうしましたか? 店員さんが歩いていったのを、じっと見て……」 
  
 加蓮「ううん。店員さん、すごいなーって思っちゃった」 
17:名無しNIPPER[sage saga]
2020/11/15(日) 18:57:25.01 ID:3SqBtgoG0
 藍子「みんなが気になっちゃって、みんなが注目する……私も、そんなアイドルでいたいですね。……なんてっ。ちょっぴり、大げさに言っちゃったかな……?」 
  
 加蓮「おぉー。藍子ちゃんの口からそんな言葉が出るとはー」 
  
 藍子「……加蓮ちゃん。ぼうよみです」 
18:名無しNIPPER[sage saga]
2020/11/15(日) 18:57:55.18 ID:3SqBtgoG0
 加蓮「……なんかゴメン。あ、コーヒーと紅茶、ありがと。その……別に責めてるとか、余計なお節介を言いたかったんじゃなくて……」 
  
 加蓮「ほら、店員さんには、店員さんの考えと、好きなものがあるんだよね。私も藍子も、そこは分かってるから大丈夫で……えっと……」 
  
 加蓮「……ごめん、聞かなかったことにして!」 
19:名無しNIPPER[sage saga]
2020/11/15(日) 18:58:27.29 ID:3SqBtgoG0
 加蓮「……ん。あったかくて、おいし」 
  
 藍子「さっきまで、ちょっぴり子どもみたいにはしゃいじゃってましたけれど、心が落ち着きますね♪」 
  
 加蓮「ねー」 
20:名無しNIPPER[sage saga]
2020/11/15(日) 18:58:55.53 ID:3SqBtgoG0
 加蓮「藍子は? 握手会でもLIVEでも、トークショーとかファンミーティングとか……なんでもいいけど、最近あの2人と会ったりした?」 
  
 藍子「……ううん。見てないかも」 
  
 加蓮「そっか……」 
21:名無しNIPPER[sage saga]
2020/11/15(日) 18:59:25.40 ID:3SqBtgoG0
 加蓮「えーっと。どう言おっか……。ほら、藍子はさ……」 
  
 藍子「私は……」 
  
 加蓮「……魔女だし?」 
22:名無しNIPPER[sage saga]
2020/11/15(日) 18:59:55.33 ID:3SqBtgoG0
 加蓮「えーっと。つまり……藍子は今でも自分で気付いてないとこあるけど、1回知っちゃったら……さ。ずっと見ていたいなぁって思えるところがあるの」 
  
 加蓮「アイドルだけど日常的で、自分と似てるなって思う所とか、自分との共通点をつい探しちゃって……」 
  
 加蓮「気付けばファンになってる、って感じの。まぁ最近は、良い意味で偶像的になってるのかもしれないけどさ」 
23:名無しNIPPER[sage saga]
2020/11/15(日) 19:00:26.04 ID:3SqBtgoG0
 加蓮「いやいやいやいや……。あいつらは……きっと私があまりにも鬱陶しくて、生意気な患者だったから印象に残ってるだけ、」 
  
 藍子「もう。まだそんなこと言ってるっ」 
  
 加蓮「だって嫌いだもん! あいつら!」 
24:名無しNIPPER[sage saga]
2020/11/15(日) 19:00:55.82 ID:3SqBtgoG0
 藍子「ううん。……もし、いつかそうなったら、私に突き刺さってしまった杭を、加蓮ちゃんが杭を抜いてください。そして、私のことを励ましてください」 
  
 藍子「約束してくれれば……私は、安心して期待していられますから」 
  
 加蓮「分かった。その時は、またここで。……ううん。閉店時間が来たら、私の家でも、藍子の家でもいいや。事務所でもいいよ。どこか落ち着く場所で、藍子の心の穴が埋まるまで、一緒にいてあげるね。できるだけの事はするから……」 
25:名無しNIPPER[sage saga]
2020/11/15(日) 19:01:57.20 ID:3SqBtgoG0
 藍子「…………いつか……」 
  
 加蓮「?」 
  
 藍子「いつか、いろいろなものが、このカフェの内装のように変わっていって……」 
26:名無しNIPPER[sage saga]
2020/11/15(日) 19:02:26.13 ID:3SqBtgoG0
 加蓮「……。……うりゃ」 
  
 藍子「わひっ!? ……も、もうっ。励ましてくれるなら、もうちょっと別の方法にしてください!」 
  
 加蓮「だってー。辛気臭い顔で、ずどーんってなってるし? じゃあ笑わせた方が楽じゃん。うりゃうりゃっ」 
27:名無しNIPPER[sage saga]
2020/11/15(日) 19:02:55.67 ID:3SqBtgoG0
 加蓮「さーてとっ。ね、なんだか身体がぽかぽかしてきたし、ちょっとこたつから出ていつもの席に座らない? ずっとここにいると、また後ろ向きになっちゃうかもしれないし……ほら、さっさと行くよ? 5秒以内に出ないと、今度はスカートの中まで足突っ込んじゃうからっ。5、4、3……」 
  
 藍子「わ〜っ! 出ます、出ますっ。お布団と小机を、店員さんにお返ししなきゃ。クッキー、もうこぼれていませんよね?」 
  
 加蓮「大丈夫でしょー。店員さーん! こたつありがとっ。いつもの席に座らせてもらうねーっ」 
28:名無しNIPPER[sage saga]
2020/11/15(日) 19:03:25.27 ID:3SqBtgoG0
 加蓮「ほら、いじけてさっさと靴を履けっ。まだ気になるならちょっとお散歩でもする? ネガティブなことを言っちゃったのは私だし、今日は藍子の言うこともやりたいことも、全部付き合ってあげるから」 
  
 藍子「靴を、とんとんっ♪ えっ。加蓮ちゃん、それって……ほんと?」 
  
 加蓮「できる範囲でね」 
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