14:伊丹 [sage]
2020/11/21(土) 00:59:36.60 ID:F8D/mY4l0
「いいわ。黙っててあげる」
「助かる!」
携帯灰皿にジュッとタバコを押し付ける。
「多分、可憐や桃子には感づかれてるかな。
でも、吸ってるところを初めて見られたのが、莉緒で良かった」
「初めて。そう、なんだ」
ふたりだけの、秘密。
このみねぇさんや、風花ちゃん、歌織ちゃんも、知らないコト。
彼が戻ろう、と裏口から劇場に入るとき。
彼の背中から漂う匂いを嗅ぐ。
彼の吸うタバコの銘柄特有の匂いだろうか。
煙臭さの中の、ちょっと甘い香り。
私は不思議と、気分が高翌揚していた。
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