6:伊丹 [sage]
2020/11/21(土) 00:48:54.52 ID:F8D/mY4l0
深く煙を吸って。
そして、溜まった鬱憤を一緒に吐き出すように、勢いよく煙を吐き出す。
目はトロンとして。どこか恍惚とした表情。
そんな様子を見ていると、つい聞きたくなる。
「おいしい?タバコ」
人差し指と中指にタバコを挟んだまま、バタ子は応える。
「まずい。
先輩が吸ってる銘柄と一緒だし。仕事思い出すし」
チリチリと長くなる灰を、灰皿の縁に当てて落とす。
もう一度咥えて、今度はゆっくり味わうように煙を吐き出す。
「……でも、やめらんない!」
そうイタズラに笑う。
メイクで隠してるけど、目元の黒さは私には分かる。学生の時では見られなかった、疲れた顔。
88Res/56.10 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20