キョン「少し席を外すぞ」涼宮ハルヒ「あんたは私を楽しませてくれないの?」
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6:名無しNIPPER[sage saga]
2020/11/23(月) 18:59:53.15 ID:A+4cVPJUO
「別に反論というわけではないが」

そう前置きしてから、俺はハルヒに諭した。

「ある程度、定められたルールの中で自由を謳歌するほうが無法地帯よりも楽しい筈だ」
「どうしてそう思うの?」
「自分の望みが他の人の望みとは限らないからだ。それがぶつかり合うと、喧嘩になる」

自分の望みが必ずしも他者の意に沿うものである筈はなく、そこに衝突が生じる。
だからこそある程度のルールが必要なのだ。

「喧嘩になれば力の強い者が勝つだろう。つまりは暴力によって支配される世界になっちまう。お前が言うところの世界崩壊だな」
「驚いた。頭からっぽじゃなかったのね」

どうやら俺の理屈は及第点を貰えたらしく、ようやく頭からっぽではないと証明出来た。

「だから神様とやらは人に言葉を与えた」
「ふん。続けなさいよ」
「言葉とは便利なもので、大抵のことは話し合いで解決することが出来る。たとえば今、お前が俺に話してくれたようにな」

しかしながら、言葉とは万能とは言えない。

「俺はお前の話を聞いて、それなりに理解した上で共感も抱いてやれるが、だからと言って全てを解決してやれるわけじゃない」
「使えないわね」
「そんなもんだ。だが、それでもな、涼宮」

なるべくキザにならないように付け加える。

「俺は神様が解決してくれるよりも、その方がずっと人間らしくて、楽しいと思うぜ」

少なくとも俺はハルヒと話していて楽しい。


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