御園かりん「お前の心を盗むのだ!」
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41: ◆LXjZXGUZxjdx[sage saga]
2020/11/29(日) 18:32:19.03 ID:F2WpVU4e0


十七夜「・・・・・いや」

十七夜「アリナは以前から画伯に純粋な好意を抱いていた可能性が高いと、自分は思う」

やちよ「どうして? 記憶喪失になっている今ならまだしも、マギウスのアリナがそういう感情を持つなんて想像できないんだけど・・・」

十七夜「自分は他人から、正論を振りかざしすぎて付き合いにくいとよく言われる。だが画伯は、そんな自分でも熱心にメイドについて教えてくれた。メイドの何たるかが分からず苦悩し、挫折しかけていた自分を励ましてくれたこともあった。自分はそれにどれほど救われたことか」

十七夜「画伯には困った人を助けたいという正義感があるし、そしてマンガを通じて多くの人に元気を届けたいという強い信念がある。絵の上達が遅くとも、天才芸術家からいくら酷評されようとも、その信念は決して折れない」

十七夜「なにより、好きな事に全力な画伯は見ていて眩しい。画伯の生き方は自由で手本にしたい。そんな画伯には文字通り、マンガの主人公のような魅力がある」

十七夜「自分は画伯に魔法を掛けられるより以前から、そう思っていた。君たちはどうだ? 一晩画伯と過ごしたんだろう? 魔法が解かれた今でも、少なからず同じようなことを感じているんじゃないのか?」

みふゆ「それは・・・まあ、そうですね。天真爛漫でかりんさんは素敵な方だと思います」

やちよ「そうね。やり方を間違う事はあっても、奥底にある彼女の志はすごく立派だと思うし」

十七夜「アリナはそんな画伯と部活ではずっと一緒だったという。なんらかの特別な感情を抱いても不思議ではないだろう」

みたま「マギウスのアリナがかりんちゃんに好意を持っていた裏付けになるかどうか分からないけど、気になることがあるわ」

みたま「わたしって、アリナがマギウスをやっているときに調整をしたことがあるんだけど、そのときにアリナの願いを見たの。その願いは “誰にも邪魔されないアトリエが欲しい” って」

みたま「それを願うほど、アリナは自分が絵を描く時に、他人から邪魔されるのをとにかく嫌がっていたわ。そんなだから美術部を追い出されたのは仕方なかったと思う」

みたま「だけど、そんなアリナであっても、かりんちゃんとだけはずっと一緒の部室で絵を描いていた。ということは・・・」

みふゆ「はい、その事実を知った時はワタシもびっくりしました。マギウスのアリナが絵を描くときは、決まってフェントホープの専用アトリエか、自分の結界の中でしたから」

やちよ「そうなのね。アリナは御園さんに好意を抱いていたか、そうでなくても、何故か邪魔とは認識していなかった。少なくともアリナにとって御園さんはなんらかの特別な存在なのは間違いなさそうね」


十七夜「ただ、そのような考察ができても、アリナの記憶が戻った場合、アリナがどのような行動をするかは分からないがな・・・」

やちよ「それも心配だけど、もう一つ心配なのは、記憶が戻る戻らないに関わらず、アリナが御園さんの事を作品の一部と捉えていた場合よ。アリナって自分の作品が気に入らないと壊すらしいから・・・」

みふゆ「そうですね・・・。かりんさんの話を聞く限りは、自分の作品を壊すことは今まで何度もあったそうです。わざわざ美術館にまで行って、展示されている自分の作品すら壊したことがあるとか」

みたま「その壊す対象が万が一 かりんちゃん になっちゃうようなことがあったら・・・いやだわぁ・・・」

十七夜「そんなのは考えたくもないな・・・。一番安心できるのは、アリナを隔離することだが、そんなことは画伯が望まないだろうし、画伯が望まないことは君たちもしたくないだろう?」

みたま「そうねえ・・・」

みふゆ「はい・・・」

やちよ「ええ・・・。これからも私たちがアリナと御園さんを監視していくしかないわね」

十七夜「そうだな」









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