31:名無しNIPPER[sage saga]
2020/12/01(火) 23:15:55.55 ID:6NLLeJ5C0
 「いいえ」とかぶりを振って、ちょっと甘えていたかもしれない、と省みた。実際、罰されて当然の事はした。それで怒られると思わなかったとは、虫がいいのではなかろうか。 
  
 「そうなの? ふーん」 
  杏は尚も、概観以上の何かを見出そうとしているようだった。 
 「意外だなー。杏が落として割りかけたときは、こっぴどく言われたもんだけどね」顔も向けず話す。 
 「そうなのですか?」――それこそ意外だ。 
  杏は目を上げて、 
 「《それこそ意外だ》って言い方するね。あれ、千夜知らないの?」 
  気を持たせる言い方に反感を覚えたが大人しく、 
 「何をです?」 
 「これ、凄くお気に入りだったんだよ。憧れの先輩からの贈り物なんだってさ」 
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