7: ◆copBIXhjP6[saga]
2020/12/06(日) 15:46:03.98 ID:/JAVxUrS0
 高校に向けての長い復路を歩き出した頃には、幸運にも雨は既に止んでいた。 
 それにホッとする俺の様子を伺って、古泉がこう話を切り出す。 
  
 古泉「早速ですが、まず第一の推理。この語り手には時間的猶予がないのでしょう」 
  
8: ◆copBIXhjP6[saga]
2020/12/06(日) 15:47:45.77 ID:/JAVxUrS0
 古泉「そして第三の推理。語り手は歩いて何処かに行こうとしています」 
  
  
 推理3:『語り手は徒歩で移動する』 
  
9: ◆copBIXhjP6[saga]
2020/12/06(日) 15:48:57.07 ID:/JAVxUrS0
 古泉「まず、何故あなたがこの文章を思いついたのか考えてみましょう。あなたは先程こう言っていましたね」 
  
  
  キョン「なんというか、ふと頭に浮かんできたんだけどな――――」 
  
10: ◆copBIXhjP6[saga]
2020/12/06(日) 15:50:12.23 ID:/JAVxUrS0
 古泉「ここから更に踏み込めば、もっと環境を絞り込めますよ」 
  
  
 推理5:『この文章はSOS団における発言である』 
  
11: ◆copBIXhjP6[saga]
2020/12/06(日) 15:51:08.80 ID:/JAVxUrS0
 古泉「ここで僕は、一つの仮定を立てることにしました」 
  
  
 仮定:『<一時間三十分>は往復の所要時間』 
  
12: ◆copBIXhjP6[saga]
2020/12/06(日) 15:54:57.41 ID:/JAVxUrS0
 俺だって試験の点数はそりゃツバメの如き低空飛行かもしれんが、地頭は悪いほうじゃない――――と思いたい。 
 古泉の理論がどこへ着地しようとしているのかは、何となく察しがつき始めていた。 
  
 古泉「目的を達成するのに三十分ほど掛かるとして、ここから片道三十分で行ける距離には何があるでしょうか?」 
  
13: ◆copBIXhjP6[saga]
2020/12/06(日) 15:55:57.79 ID:/JAVxUrS0
 〜〜〜朝〜〜〜 
  
  
 我らが団長から直々のお呼び出し。 
 慌てて部室に赴くと、既に彼以外の団員は到着しているようでした。 
14: ◆copBIXhjP6[saga]
2020/12/06(日) 15:57:28.21 ID:/JAVxUrS0
 ハルヒ「ちょ、ちょっと!みくるちゃんどうしよう?!」ワタワタ 
  
 みくる「えぇ、えぇーっと......」アタフタ 
  
 古泉(長門さん、どうにかできませんか?)ヒソヒソ 
15: ◆copBIXhjP6[saga]
2020/12/06(日) 15:59:06.58 ID:/JAVxUrS0
 古泉「そして肝心の連れ出す要件ですが......皆さん、何かいい案はありませんか」 
  
 「「.........」」 
  
 長門「ストーブの修理に行かせればいい」 
16: ◆copBIXhjP6[sage]
2020/12/06(日) 16:00:42.83 ID:/JAVxUrS0
 元ネタはハリイ・ケメルマンの『九マイルは遠すぎる』でした。 
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