16:名無しNIPPER[saga]
2021/01/14(木) 23:10:18.36 ID:08Ool1XX0
一方で、エデンからロボットを派遣して、周りの構造体に遠隔命令を下す指揮官の死亡率は0である。
だが、実際は戦場に出なければ迅速に判断できないことがある。
ロボットを通してみる世界と、実際に見る世界ではやはり作戦効率が違う。
そして、かつて住んでいた地球に実際に足をつけて歩けることは、人間を惹きつけてやまないものだ。
指揮官「死ななくていい。それは俺にとっても、いいことのはずなんだ」
だけど、それでも私が悩むのは残された者たちがいるからだろう。
アシモフ「お前は構造体に思い入れがありすぎるんだ。言っておくが、構造体は自分たちの使命を理解しているぞ、お前よりよっぽどな」
冷たいナイフのような言葉が、刺さる。
指揮官「私のほうが理解できていない、その通りだな」
無理やり笑った。
アシモフ「分かったらさっさと帰れ。お前の仕事は部屋でセンチな会話をすることじゃない」
指揮官「アシモフ、ありがとう」
アシモフは細い腕で試験管を投げつけた。
アシモフ「もし、指揮官を続けるなら、それを飲め。最新の睡眠薬だ。変な夢も見づらくなるはずだ」
あれが夢でないと、アシモフは最も分かっているはずだ。
それでも夢と言ってくれたことに私は、感謝しなければならないだろう。
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