みのり「憧れよりも」遥「一番近くに」
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56: ◆bncJ1ovdPY[sage saga]
2021/01/27(水) 21:25:58.69 ID:Uw1Hn3HT0
ーー中庭

一歌「……あ、もうこんな時間。二人とも来なかったね」
志歩「ま、なんとなくそんな感じはしてたけど。どこに行ったのやら」
一歌「……クラスではないだろうし、校庭のどこか隅っことかかな?あとは屋上……」

志歩「……屋上はないでしょ。なんで?」
一歌「今日は二人、他の人に見られない場所を選ぶだろうなって思って。……昼休みに隠れてキス、かぁ……」
志歩「……き、キス?突然そんな単語が出てくるとか、どうしたの」

一歌「いや、朝にクラスでちょっとね。……学校中で噂になってるでしょ?桐谷さんの話」
志歩「あぁ……みのりがかなりヤバい顔してたからそうなんだろうなとは思ってたけど、やっぱり?」
一歌「あ、そっか。志歩、その子と同じクラスなんだっけ」
志歩「でも噂になってる桐谷遥って、確かそっちのクラスでしょ?……で、咲希達と何の関係があるの」
一歌「朝に桐谷さんから話を聞いててね。キスしたいけど、付き合ってるかどうか分からないからーみたいな」

志歩「は?付き合ってるか分からない?あれで……?」
一歌「元々そういうつもりじゃなかったんだって。ほら、穂波と咲希もそんな感じでしょ」
一歌「で、一緒に話を聞いてた咲希が穂波としてみたいって……」
志歩「……今ここにいないのはどこかでキスしてるから、と。確かに、穂波は咲希にそんなこと言われたら延々としてそうだし」

一歌「……今頃桐谷さんも咲希も、学校のどこかでキスしてるのかなぁ……」
志歩「……なんか、慣れてきた自分が嫌になるんだけど」
一歌「仕方ないよ、こればかりは……そろそろ戻ろう?」
志歩「そうだね。午後の授業はなんだっけ……」


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