みんな天使になってどっか飛んで行った
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23:名無しNIPPER[saga]
2021/02/27(土) 23:14:00.08 ID:2kLflUvfO

「身体で、というと」
 僕はごくりと唾を飲んだ。

「エロい意味ですか」
以下略 AAS



24:名無しNIPPER[saga]
2021/02/27(土) 23:17:56.56 ID:2kLflUvfO

「さて、わかりやすい取引を提示しよう」

 彼女はどこからか一枚の紙を取り出して、僕に手渡した。

以下略 AAS



25:名無しNIPPER[saga]
2021/02/27(土) 23:22:48.95 ID:2kLflUvfO

「なんつーか」と僕は言った。「俗っぽい」

 俗で何が悪い、と彼女は憤った。

以下略 AAS



26:名無しNIPPER[saga]
2021/02/27(土) 23:24:48.03 ID:2kLflUvfO

「意味がわからない」と僕は正直に言った。
「それが天使化現象の正体だって?
 空を飛べると確信して、空を飛ぼうとすることが?」

以下略 AAS



27:名無しNIPPER[saga]
2021/02/27(土) 23:27:22.64 ID:2kLflUvfO

「人がやがて人ならざるものに進化するなんて、
 SFじゃあ定石の展開でしょ?
 それが思った以上に唐突で急速だったってだけだよ」

以下略 AAS



28:名無しNIPPER[saga]
2021/02/27(土) 23:30:19.71 ID:2kLflUvfO

 そういうわけで、と言いながら彼女は僕の手元の紙を取り返す。

「私には残されたミッションが山ほどあるから、手伝いなさい。
 なんか日々が充実してなさそうな鬱屈したツラをしているし、
以下略 AAS



29:名無しNIPPER[saga]
2021/02/27(土) 23:32:20.40 ID:2kLflUvfO

 帰ろうとする僕を、彼女は玄関まで見送った。

「そういえば、なんて呼べばいい?」と彼女が言った。
「君のこと。強盗君じゃあないんでしょう」
以下略 AAS



30:名無しNIPPER[saga]
2021/02/27(土) 23:33:28.38 ID:2kLflUvfO

 外に出て、壁に立てかけていたクロスバイクを反転させる。

「なあ少年」と、彼女が僕に話しかける。
「思うにね、私たちは幽霊なんだよ」
以下略 AAS



31:名無しNIPPER[saga]
2021/02/27(土) 23:47:09.95 ID:2kLflUvfO

 ***


 次の日。
以下略 AAS



32:名無しNIPPER[saga]
2021/02/27(土) 23:48:06.20 ID:2kLflUvfO

 威勢よく発進した彼女の自転車はオンボロのママチャリで、
 それはまるで老人の散歩みたいなスピードで、
 僕は何度もうっかり置いて行ってしまいそうになった。

以下略 AAS



33:名無しNIPPER[saga]
2021/02/27(土) 23:49:54.04 ID:2kLflUvfO

「ねえ、君は好きなの? 自転車」

「いや……」僕は口ごもる。
「別に、そこまで」
以下略 AAS



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