小林「あなたは……誰ですか?」トール「……えっ?」【小林さんちのメイドラゴンSS】
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325: ◆bhlju8wMK6[saga]
2025/09/01(月) 22:47:53.98 ID:oEqW1vd60

トール「――全く。我ながら、とんでもない意地っ張りでしたね」ハア

トール(――――そう。先程語っていた事も、決して嘘ではなかったんでしょう)

トール(もう誰にも会いたくないというのも、永遠に一人になりたいというのも。出任せではない本心だったのでしょう。だけど)

トール(それと同時に。本当に、誰かに見つけて欲しくもあった。孤独が嫌でもあったんじゃないですか)

トール(だからここまでの道中、抜け道が常にあった。
    転移を阻害しても直接飛んで来れる様にしていたし、風の結界で阻んでも地上からは来れる様にしていた。
    認識阻害で森を迷わせても決して突破不可能にはなっていなかった……)

トール(まるで二つの相反する意思を感じる様な状況に、初めは異なる二者の存在を仮定もしたけど、そうではなかった)

トール(それは、一人の存在の中で、心が二つに揺らいでいたからだった)

トール(様々な感情でぐちゃぐちゃに乱れた自分の心を醜いと思い、誰にも見せたくないから、幾つもの魔法で遠ざけた。
    一方で、どんな困難があってもそれを乗り越えた上で、自分を探してくれる誰かを求めてもいた)

トール(そうした対立矛盾した心が、あれらの魔法の答えだったんですね……)



トール「…………ほんと、ドラゴンって面倒臭いですね。頭良いのに馬鹿ばかりで」ヤレヤレ

トール「でも、ま…………、良かったですね、“私”。かくれんぼは、もう終わりみたいですよ」フフッ




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