小林「あなたは……誰ですか?」トール「……えっ?」【小林さんちのメイドラゴンSS】
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◆bhlju8wMK6
[saga]
2025/09/05(金) 21:06:41.11 ID:F5wXTSaO0
トール’『――他の皆も。エルマ。カンナ。ルコアさん。ファフニールさん。非道い言葉を吐いて、すまなかった……。
そして、探してくれて、会いに来てくれて、嬉しかった。ありがとう』ペコリ
カンナ「っ…………んっ!」コクリ
エルマ「……っ! ふん、気にするなっ、当然だろう!」グッ
ルコア「――――うんっ。こちらこそ、ありがとう」ニコリ
ファフニール「…………フン」プイッ
トール’『――そして』チラッ
終焉帝「……………………」
トール’『……ごめんなさい、お父さん。相談もせず突っ走ってばかりだった、馬鹿な娘で……』
終焉帝「…………っ馬鹿者っ、それを言うなら、私が――」ジワッ
トール’『うん、分かっている――分かっています。きっとお互い様で……、お互いが馬鹿で、少しずつ足らなかったんですよね……』
トール’『……でもね、お父さん。これだけは言わせて下さい』
終焉帝「………………?」
トール’『――私の生は、決して辛いだけのものじゃなかった、輝くもののある、良い生でした! だから――』
トール’『――愛してくれて、ありがとう。お父さん…………!』ニコッ
終焉帝「……………………ッ! ああ、ああっ……! そうか、そうだな……!」ボロッ
トール’『はいっ……!――そして、最後に』クルッ
トール「!」
トール’『……お前とだけは、これが本当に常の別れになりそうだな、もう一人の“我”』ニッ
トール「ええ、もう会う事はないでしょう。もう一人の“私”」フッ
トール’『正直に言えば、人間と暮らしている自分など想像も出来ない故、色々と根掘り葉掘り聞いてみたくもあるが……。
流石にその時間はないらしい』フワフワ
トール「ええ、ぶっちゃけ今も頑張って留まってるんじゃないですか? 無理せずとっとと逝っていいですよ」シッシッ
トール’『ハッ、お見通しか。――なら、一つだけ良いか?』
トール「何です?」
トール’『――お前はその人間と暮らしていて、幸せか?』
トール「! ――ええ、それはもう。貴女じゃ想像も出来ない程!」ニヒッ
トール’『――そうか。それは良いな!』ニヒッ
トール’『……それでは、皆さん!』パアア……
トール’『――どうも、ありがとうございました!』ピカッ!
ピカアアアッ! ……シュワアアアアア……
トール「……空に昇って……」
小林「……うん。光になって、消えちゃったね……」
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