16:名無しNIPPER
2021/09/03(金) 21:16:38.09 ID:DRvgxdv80
「つきましたね…」
私はぐっと背を伸ばし、その横でサヤさんもぐったりしたように腰を曲げ、膝に手を当てていました。
「ぼくはもうへとへとになってしまいました」
「それは、私もです」
しばらく息を切らしていましたが、私とサヤさんは、そのお城がどんなお城なのだろうかと見渡します。
近くで見ると、改めてお城は大きく、見上げるのも難しいくらいてっぺんは高くなかなか見えませんでした。
「これは、遊具というより、ひとつの館のようですね」
「そうみたいですね」
サヤさんも、建物の大きさにぎょっとしながら建物を眺めます。
「さぁ、では中に入りましょう。あ、ぼくが手続きをして来ますね」
サヤさんは入り口近くにあった受付に、小走りで向かっていきます。
「お願いします」
そう返事して、私はこのお城がどんな遊具であるのかを再び考えました。
あまり考えていませんでしたが、遊園地でお城と言ったら何があるでしょうか。
なかは洞窟になっていて、水の上をボートで渡ったりするのでしょうか。それとも、また、線路がありジェットコースターのような乗り物が走っているのでしょうか。
でも、定番として思いつくのは…
そこまで考えたとき、受付から雄叫びのような叫び声が聞こえて来ました。
「ひぇ〜〜!」
「サヤさん!?」
サヤさんの声がし、私はサヤさんのところに駆けつけます。
35Res/36.01 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20