カルネアデス・プリズム(名探偵コナン×竜とそばかすの姫)
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113:探竜唱 ◆Eoymg2mZ2w[saga]
2022/07/08(金) 02:49:39.21 ID:h31v0oL20

「警察で詳しく調べるんでしょうけど可能性は高いわね。
焼けてはいたけど、
精肉や他のモツ肉にしては全体に緻密過ぎて見えた」

「そっか、焼肉でもお肉だと燃え上がる事もあるけど………」

哀の言葉に、蘭が思慮して口を挟む。

「そう、幾ら牛脂の融点が高いって言っても、
燃える様に脂を加えて焼石に付けたりしたら
何分もかからずに発火するでしょうし、
レバーを炙り続けても焦げるだけでそうそう発火するものじゃない、
あり得るにしても今回だと時間が短か過ぎる。
BBQパーティー大好き中高年の
脂質糖質管理してるからその辺の目は利く心算よ」

「ううむ………」

哀が理路整然と言い、小五郎は軽く唸って僅かに右足を引いていた。

「確かに、この場面に焼肉はおかし過ぎますな。
これは一度カンファレンスに掛けて何の問題があるか、
裏か表か数学的な可能性を潰して見るには値する、
そういう事ですかな、毛利さん」

「そういう事ですな」

当の本人、初士雅人の助け船に、
小五郎は堂々と搭乗して見せた。

「だ、そうだ」

そう言った路留にすうっと横目を向けられ、蘭が僅かに身を縮める。

「他でもない父の事となると、僕の心の広さも少々、ね」

「ホントごめん」

腕組みして蘭に接近していた路留に、蘭が小さく頭を下げる。


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