カルネアデス・プリズム(名探偵コナン×竜とそばかすの姫)
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202:探竜唱 ◆2k5pFFm6nI[saga]
2025/05/11(日) 02:21:39.62 ID:uHTIRPEk0

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高知県警の所轄警察署に出頭した別役弘香は、
取調室で型通りの人定質問を受けていた。

身元を確認する質問に一つ一つ返答しながら、
目の前で質問する刑事に就いて思考を巡らせる。

弘香から見たら中年おじさんの範疇に入るが、
警視庁捜査一課の刑事である事を考えると若手の部類に入るのだろう。
弘香は最初に辛うじて警察手帳の提示を求め、
相手の高木巡査部長も快くそれに応じていた。

高木は弘香から見ても強面と言うタイプではない、
こちらが無理を言わなければ大体言う事を聞いてくれそうな、
穏やかで優しい先生と言った雰囲気すらある。
それが高木の強味なのだろう、と、弘香は値踏みをする。

警視庁本部の捜査一課と言えば一課の中の一課。
弘香が読み齧った範囲でも、
日本全国の範囲で現場刑事ヒエラルキーの頂点と言うべき部署であり、
並みの警察官が配属される部署ではない。

弘香に丁寧に対応する高木は、
流石に取り調べに入るときちんとした大人であるが、
一見すると子どもにすら侮られかねないお人好しな雰囲気が漂っている。

自分が被疑者であれば、そうやって油断させて心を開かせた所で
がぶりと噛みに来る、なら未だいい。
知らず知らずに調子に乗った自分の言葉に外堀を埋められて、
落とされている事すら知らずに落とされる事になりかねない。

その様に、心の針鼠を尖らせながら、
弘香は高木の質問に言葉を選んで返答する。


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