カルネアデス・プリズム(名探偵コナン×竜とそばかすの姫)
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27:探竜唱 ◆2k5pFFm6nI[saga]
2021/11/14(日) 02:03:04.31 ID:5h8GnX5I0

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「ねえ、ここ応援生徒の控室があるんだよねっ?」

立て続けの乾いた爆発音を追って二階に上ったコナンが、
並走する路留に尋ねた。

「そうだよ、実行委員会で僕らのために
二階と三階の部屋を借りてくれてるんだ」

世良を先頭にコナン達が到着したのは、
階段もある二階エレベーターホールだった。

(悲鳴!?)

それは、ここにいる全員に聞こえたであろう明らかな悲鳴。
女性の悲鳴、それも、些か場慣れしたコナンにも
強烈な負の感情が伝わって来ていた。
ダッ、と、駆け出した路留がエレベーターホールを出る。
そこから左右に廊下が展開している。
路留は、すっ、と息を吸った。

「何かありましたかっ!?」

(右側!!)

路留が叫び、耳を澄ませたコナンは言葉にならない声を察知する。

「もしもし、大丈夫ですかっ!?」

部屋に見当を付けた真純が、
「研修室」のプレートがついたドアをノックする。

「ねえ、ミチル姉ちゃん。本当はここに学校名が張ってあったの?」

「ああ、見ての通りさ………これは、血か?」

ミチルが、すぐそばにある床設置式看板と、そのもう少し先にある、
同じ規格の「港南高等学校」の張り紙がされた看板を見比べて言う。
こちらのドアの前にある看板には、張り紙が無い一方で
コナンであれば路留の呟きがその通りだろうと言う事が理解出来る
微かに擦り付けた様な赤黒い痕跡があった。


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