4:名無しNIPPER[sage saga]
2021/12/14(火) 23:35:52.75 ID:a+c5MMQsO
「純も恋すればわかるよ」
「そうかなー?」
「そうだよ」
恋なんて遠い世界の出来事だと思っていた。
それでもあの日あの時あの瞬間、あたしは懸垂しながら告白する淳平くんに、恋をした。
「懸垂は乙女の美学だぞ」
「ママが乙女ー!?」
失礼な。ママも乙女だったよね、淳平くん?
「むにゃ……ママは、今も……かわいい」
「〜〜〜〜〜〜〜っ……淳平くん、好き」
よく言った。偉いぞ、淳平くん。大好きだ。
「ママ、かお真っ赤」
「パパにキスしちゃおっかな」
「やめて! みたくない〜!!」
高校時代の未来が今現在。あたしは幸せだ。
「純もこれからパパに負けないくらい良い人見つけないとね。まあ、無理だと思うケド」
「じゃあ、じゅんぺーと結婚してもいい?」
「そ、それはだめっ!?」
「あははっ! ママ、かお真っ青!」
あたしは知ってる。娘にじゅんぺー呼ばわりされてパパは満更でもないことを。たまに膝に乗ってくる我が子を愛しく思っていることを。自分に似ている娘が可愛くない筈ない。
「あたしがじゅんぺーにキスしよっかな」
「ぜったいダメ! パパはママのもの!!」
実の娘に何を張り合っているのやら。いつまで経ってもあたしはハラハラドキドキ。だけどスリル満載で楽しい。ワクワクしている。
「それにしてもパパたち起きないねえ」
「へーじもぐっすりだね。ん? ねえ、ママ」
「どうかした?」
「へーじ、うんち漏らしてるよ」
「フハッ!」
「淳平くん!?」
突如として愉悦を漏らしたパパにびびった。
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