イエロー・デ・トキワグローブ「……レッドさん、好き」
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6:名無しNIPPER[sage saga]
2022/01/28(金) 00:44:45.61 ID:ncpD882kO
「下がってろ、イエロー」
「向こうに行ってろ、ブルー」

互いにモンスターボールを握りしめ吠える。

「覚悟はいいな、グリーン!」
「来い、レッド!」

戦いが、始まった。ブルーさんが隣にきた。

「あらら。ほんと、ガキなんだから」
「ごめんなさい。見つかって」
「あら。謝るのはソコじゃないわよ」
「へ?」

思い当たる節がないイエローに耳打ちする。

「グリーンのお嫁さんはアタシよ」
「っ……は、はひっ!」
「ま、第二夫人なら認めてあげるけど」
「け、結構です! 間に合ってますから!!」

第二夫人なんてどんな小声を言われるか考えるだけでも恐ろしかった。イエローにはレッドさんが居る。レッドさんだけで良かった。

「戦う者と育てる者……ねえ」

激闘を眺めるブルーにイエローは付け足す。

「化える者も、です」
「癒す者も、ね」

お互いの二つ名を口にしてどちらともなく苦笑し合う。こと戦闘においては目の前の強者たちの間に割り込む余地はない。強すぎる。

「トキワの森が心配ね」
「はい。そろそろ止めたほうが……」
「止めるって、誰が?」
「ブルーさん、お願いします」
「はあ……仕方ないわね」

生まれ育った森が炎上したり、大地がひび割れて裂けたりする前にブルーに懇願すると。

「はーい、そこまで!」
「邪魔すんなよ、ブルー!」
「決着つけるまで大人しくしてろ」
「胎教に悪いからおしまい!」

レッド戦のBGMは胎教によろしくなかった。


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